この物語は、著者のご好意によりRIKEI(理美容教育出版社発刊)2003年9月号から11月号にて掲載した原稿を、当ブログに転載させていただきました。毎週金曜日にアップしていきます。
理容組合は生まれ変われるのか、改革を目指した男たちの記録
著 吉田裕幸HIRO・YOSHIDA(OFFICE・HIRO主宰 )
全理連業界振興論文最優秀賞受賞
さて、I県組合は、きわめて大きなリスクを背負いながら改革に取り組んだ。
組織の一部が改まり、新しい事業も始まった。
ほんの些細な変革かもしれないが、肥大化した前時代的な組織にとって、歴史に残る大事件ではある。
過度の期待と注目を浴びながら、あっという間に一年が過ぎた。
次年度は、否応なしにその成果が問われることになる。
段階を経ながら時間をかけて、出来ることから進めようという声も多いと聞く。
しかしそんな余裕があれば、改革など必要なかろう。
この一年、何が変わってどんな成果があったのか。
変えることが出来なかったところがあれば、その理由は何なのか。
今後は、いつまでに何をするのか。
その数値目標はあるのか。
リーダー達は、明確に説明しなければならない。
最も大切なことは、組合員の意識がどのように変わったのか、しっかりと把握することである。
改革によって、心から『組合員でよかった』と思えるようになった人が何人いたのであろうか。
この改革のスローガンは『組合員のための組織作り』であった。
当たり前のことなのではあるが、これまでは『役員のための組合』であったことは否めない。
スリムで機能的で、透明性の高い、支援型組織への移行である。
そのひとつひとつを検証してみよう。
つづく
第二部第三話 役員削減と定年制
http://blogs.yahoo.co.jp/eroisamurai/38999004.html?type=folderlist