理容師カフェ‐小さな理容室の販促物語‐

家族経営の理容室が日々、行なっているちょっとした宣伝事例を情報共有します。

ギョウザ無料は否か?

先週の出勤前。
 
朝食時に見ていた情報番組で
 
餃子(ぎょうざ)を無料提供している居酒屋さんが紹介されていました。
 
生ビールを頼むと、羽根つき餃子一人前(5個)が無料で付いてくる。
 
しかも、無制限で。
 
 
例えば3杯の生ビールを頼むと、一緒に3人前の餃子が無料で届く。
 
そのような取組みですが、この発想、結構好きだったりします。
 
 
コンニチハ。本日もご訪問いただき、ありがとうございます。
 
久し振りに、目玉焼き&コパン(スナック菓子)を食べたエロ侍です。うまかった。
 
 
本日は値引きと商品の無料提供、どっちが効果的なのかと考え
 
自分なりに導き出した結果について書いてみます。
 
 
その餃子無料提供の居酒屋さんの発想が好きな理由は
 
値引きではないものの、それ以上のインパクトがある企画で
 
しかも、粗利益額(売上げから材料費を引いた金額)を意識した販促であると感じたからです。
 
 
飲食業界の事は、よく分かりません。
 
なので、インターネットで調べた範疇(はんちゅう)ですが
 
次のような結果に行き着きます。
 
 
餃子の原価は1個4~8円。
 
冒頭の居酒屋さんの餃子は5個だったので、原価は20円から40円。
 
販売価格は250円。
 
この価格を無料としているので、表面上は居酒屋さんは250円の損となります。
 
 
ですが、実質的には、生ビール1杯に対して、20円から40円の損失。
 
 つまり、生ビールを100円の割引きするよりもインパクトが大きく
 
しかも、実際の割引額は20~40円。
 
 
そして、結果的には、マスコミも取り上げる結果になりました。
 
それは、言い換えれば、宣伝広告にも貢献していると考えられます。
 
 
ちょっと視線を変えて、生ビールの原価を考えてみます。
 
これもインターネットで調べてみた限りなんですが
 
原価は500ml(実質は350mlらしいです)のジョッキサイズで160円前後。
 
 
でね。
 
その居酒屋さんの生ビールは、タンブラーグラスなんです。
 
ジョッキよりも少ないので、250mlかもしれません
 
 
その場合の原価は、およそ115円。
 
ちょっと計算してみます。
 
 
粗利は生ビール480-115(タンブラーの生ビール原価)-40(餃子5個原価)=325
 
となります。
 
 
一方、通常の居酒屋さんの場合
 
500円の生ビールの場合は粗利340円ですが
 
それだけでは宣伝効果に繋がり難い。
 
 
で、値引きを考える。
 
20%引きの400円の生ビールでは粗利額240
 
20%ではインパクトが少ないので
 
人が安いと認識する30%引きにすると
 
350円で粗利額190
 
 
餃子無料の居酒屋さんの生ビールにおける粗利と比べると、その差は歴然としています。
 
さらに、生ビールを値引きしたので儲からないとなると
 
おつまみから利益を求めることになり
 
そのため、在庫と熟練した調理担当者が必要。
 
 
結果、冷蔵庫や冷凍庫などの在庫管理を行なう設備費向上。人件費向上。
 
 
一方、餃子の無料提供の場合
 
餃子のリクエストが多いため、トレーニング次第で安価な人件費で提供可能になります。
 
 
と、現場に行っていないのに、ウダウダと書くのも、どうかな? 
 
などと思い、行ってきました、今晩と言うか昨晩。
 
いつもお世話になっている道具屋さんを強引に誘って(汗)。
 
 
ルールを知らない新規客に対するアプローチ部分に問題はあるものの
 
(もちろん、お店側の悪気は感じませんでしたが)
 
滞在時間が約2時間で、餃子は各自3人前も食べると飽きてしまいました。
 
ですから、想像通り、店内を見ると回転率が早かったです。
 
 
しかも、スタッフは厨房に1人。ホールに1人。計2人でまわしています。
 
となればです。
 
恐らく、人件費などの固定費が低いかも。
 
どちらにしても、勉強になりました。
 
 
結論。
 
粗利益と言う観点から考えると
 
値引きを行なう以上に、粗利益額が高い商品(原価が低い商品)を無料化することで
 
インパクトが生まれ、そして損失も少ない。
 
 
理美容業界の場合、ほとんどのメニュー(商品)の粗利益額が高いため
 
アプローチ次第で、値引きよりも効果的な結果に繋がると思うのです。
 
 
現場に行ってみると、頭で考えている事とは違う部分も見えてくる。
  
そんな貴重な体験でした。
 
 
本日の感謝
 
お付き合いいただきました道具屋さん、ありがとうございました。
 
高円寺、面白いっす。特に、立ち飲みで知り合った元・自衛官の車掌さんとか。
 
また行きまーす。
 
 
明日の夢
 
そろそろ原稿打たないとダメです。