理容師カフェ‐小さな理容室の販促物語‐

家族経営の理容室が日々、行なっているちょっとした宣伝事例を情報共有します。

悲しみと感動は関連するの?

嫁さんの消費行動を見ていますと、勉強になる事が多々あります。

今回は、ある動物病院でのできごとです。

そこから発見した事例を、紹介していきます。


少々長くなりました。すんません。


愛犬ラッキー君が13歳で亡くなったのが昨年の12月です。

動物病院を経営している獣医の院長とのご縁で、ラッキー君は嫁さんと出会い

そして、オイラとの結婚後は当家で過ごす事、数年。


動物病院とは、毎月の検診などでお世話になりました。

亡くなった後、それまでの過程と報告、今までのお礼をしたく伺った時の話です。


1月中旬。悲しみも薄れた頃です。

動物病院に行きました。


嫁「今まで、ありがとうございました。ラッキー君は最後、寝ているような感じだったの」

医院長「それは良かったよね」

――数秒後――

嫁「・・・で、いる?」


タメ語で話す嫁(汗)。

オヤジ世代との距離感を縮める術を体得している、恐ろしい嫁さんです。

その表情を見ますと、悲しみ半分、うれしさ半分という感じでしょうか。

悪代官が悪徳商人からワイロをもらう時に見せる、独特な感情を押し殺した表情そのものでした。


医院長「見る?」

嫁「うん。見る!」


全然、状況を把握(はあく)していないオイラ。

とりあえず、得意のジロジロ見るモードを全開にして、洞察力(どうさつりょく)を高めてみます。


医院長「これ」

嫁「わーーーーー!!!!!! 可愛いぃぃぃぃぃぃ」


このような時は、ヘタに話しかけないでジッと様子を伺っているのが安全。

医院長と嫁のやり取りを見ているオイラ。


嫁「ラッキーを火葬した日に生まれたのが、この子なんだって!!!!」

来た! オイラに話しかける嫁さんです。

嫁「超偶然だよね!!! ハッ!!!!! これは、もしかして・・・」


なんだよ、もしかしてって。などと言いたいのですが、黙って言葉を促(うなが)すオイラ。


嫁「キャー!!! ラッキーの生まれ変わりかも!!!!!!!!!!」


なるほど。そう来たか。

でも、この時の会話から勉強になったのは、不幸と感動は、ある意味、関連している事です。


不幸と言うと少々大袈裟(おおげさ)かもしれませんが、

悲しかった事、ストレス、不都合な事を感じた心境の裏には

ある意味、感動を生むチャンスがあると思うのです。


現に、嫁はラッキー君を火葬して永遠の別れと言う現実を目の当たりにした

言わば、あまり良い思い出ではない出来事を、感動する切っ掛けとしています。


まっ、嫁の感情がV字回復した瞬間ですね。


嫁「どうする?」

まず最初に、その「どうする?」と言う言葉の意味が全く意味不明ですが

とりあえず、「また一緒に暮らしてみる?」と言う問い掛けである事は理解できます。


感動すると、興味を抱いた対象に対して、どうすれば手に入るのか

厳密(げんみつ)言えば、譲(ゆず)ってもらえるのか、

つまり、買うのではなく、買わせていただくと言った、お客が下手に出る

そのような思考回路が働く事も勉強になります。


また、感動する理由を知る事を伝える重要性を知りました。

今回のケースでは「火葬した日に生まれた」となります。


物凄くギリギリな手法ですが、日ごろ抱いている悩みや不幸な出来事を

お客さまに伝えて、その上で解消方法を提案すると、それが感動に繋がるとも思うのです。


以前、デジタルパーマが話題になった時ですが、

いち早く導入したヘアサロンを取材させていただいた際、このような話を経営者から聞けました。


「無料タウン誌にデジタルパーマを取り扱っている旨のキャッチが出ています」

「でも、当店はすでに多くの失敗を繰り返して、それらの対処方法を習得しています」

「だから、このようなキャッチコピーを前面に打ち出しました」


デジタルパーマで失敗したお客さま。導入後○年の実績がある当店で悩みを聞きます」


この話を聞いた瞬間「うまいな」と思いました(上から目線でゴメン)。

悩みや不幸な出来事を感動に変える仕組みを構築しているのです。


話を戻します。

嫁「ちなみに、ラッキー君の時と同じ謝礼でいいですか?」

医院長「そうしたいんだけど、同業者との兼ね合いもあって、そうもいかないんだ」


聞けば、10年前に比べて1.5倍となっています。

にもかかわらず、一緒に暮らしたいと言う願望が既(すで)に強い嫁さん。


ついに昨晩、やって来ました。

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アンディ君です。

2ヵ月で4キロ(汗)。

この後、ドンドン大きくなりそうです。

ラッキー君が43キロまで育ったので、約10倍になるのでしょうか。。。


では。