理容師カフェ‐小さな理容室の販促物語‐

家族経営の理容室が日々、行なっているちょっとした宣伝事例を情報共有します。

少なく作って高く売る

最近、何気に気になっているのがブログを本にしよう!と言うビジネスモデルです。

この仕組みを見た瞬間に、うまい所を突いてくるなぁ、などと思ったのですが

要は、ブログで公開している日記や記事などを、一冊の本にしてくれる有料サービスです。

そもそも、ブログにて日記を公開している人は、誰かに読んで欲しいと言う願望が少なからずあり、

オイラはバリバリあったりします。


そのような人に対して、価格は少々高くなりますが、

ブログだけではなく、あなただけの本を作りませんか?

と問いかけることで、反応する人は多くなると思うからです。


しかも、自費出版のように高額な諸費用は必要なく、また短期間で出来上がる為

気軽にできると言う心理的な要素が働きます。

完全な自己満足商品なんですね。


話は、すこし変わります。

少なく作って、高く売る。

これは、花畑牧場を運営する自称・半農半芸タレントの田中義剛氏の著書で学んだ言葉なのですが

こだわりを持って商品を作り、そして販路を限定する事で価格と利益率は向上すると言う考え方。

当たり前と言えば当たり前の事なのですが、反面、案外忘れがちでもあると思うのです。


またまた少し変わります。

理美容師の仕事は、完全ハンドメイド。

つまり、オーダーがあって、そこからヘアデザインを作る為、少なく作ってと言うよりも

世界に一つの商品をお客さまと共に作り上げる商売です。


本日、弊誌PROF-RIKEIにおいて連載企画でお世話になっている

ショートヘアの技術とデザインに精通した理容師さんとお話をさせていただきました。

技術解説を教えていただきながら、色々とお話を聞いていますと

「指間刈りの際、人指指と中指の先を少し曲げる事で頭皮の丸みと一緒になるんです」

「セイムレイヤー(頭皮の丸みと同じカットライン)にする際、

ブラント(直線的)にカットして、その後、角を取るよりも

最初から、角が残らない様にカットすると時間短縮にも繋がると思うんです」

「それと、左サイドの刈り上げ面をチェックする際は、お客さまの右前方に立って

45度方向からチェックすると、面の粗さを確認できます」

と言うように、非常に細かいこだわりを教えてくれます。


「それ。お客さんに概略(がいりゃく)だけでも知ってもらうと、カットの価値が高まるんだよなぁ」

「何となくで良いので、細部に渡ってこだわっていると言う事を知ってもらうだけも違うのに」

などと思い、オイラ、当人を目の前にして、ついつい口にしてしまいました(反省)。


すると「そんなものですかね。理容師として、ごく普通に行なっている事なんですけどね」

と理容師さんが言ってくれたので、調子に乗ったオイラは再び

「へぇ~と思う事は、案外色んな所にあって、お客さまの心に残ると思うんだ。特に技術職は」

と、口が滑(すべ)ってしまいました(滝汗)。

すると、理容師さんは「へぇ~」と言ってくれます。


少なく作って高く売る。

そこには、こだわりが存在すると考えられます。

そのこだわりを知ってもらうからこそ、価値が高くなって結果、高額商品になる。

となれば、理美容業界の場合、客単価を向上するには、まずは技術価値を伝える事が必要になります。


その代表的な方法につきましては、以前にも持論を書かせていただきましたので省略させていただきますが

こだわりをお客さまに伝える事で、少なく作って高く売る戦略が成り立つと思いました。


そうそう。

ブログを本にしよう! ですが、ちょっと試しに1冊作ってみますね。

書庫一覧の一番下に「マイブック準備用」に過去の記事をコピーして

ある程度の文章量になったら制作してみます。

さて、どうなることやら。

とりあえず、仕事ではないので、完全に自己満足の本にしてみたいと思っております。

少なく作って高く売る戦略に、まんまとハマっているオイラでした。。。

では。