よくある求人広告。
○○区の隠れ家ヘアサロン○○
スタイリスト、Jrスタイリスト募集!!
給与 幹部スタイリスト25~30万円
スタイリスト20~30万円
Jrスタイリスト18~20万円
中間生16~17万円
営業時間 平日10:00~20:00
土日祝9:00~19:00
お休み 月6~7日 火曜他シフト制
その他 雇用・労災保険
その後、サロンで行なっているメニューや教育システムの紹介。
もしくは、こんな感じです。
オープンして8ヶ月になりだんだん忙しくなってきて飛躍の為アシスタントさん募集です!!
一緒に楽しく明るく働いてくれる方募集します
所在地 ○○線○○駅東口徒歩1分
資格 18歳~23歳 美容師免許
給与 16万~20万 経験・技術力に応じて査定
休日 毎週火曜日・第三月曜日 他一日
休暇 夏季7日間 冬季6日間
練習会 毎週水曜日・木曜日
その後、サロンで行なっているメニューや教育システムの紹介。
と言う具合。
また、このようなケースもあります。
○○県内6店舗、都内1店舗、現在7店舗展開中のヘアー&メイク○○です。
○○地区にてスタイリスト・アシスタント募集中。○○店は、癒しをテーマにしたサロンです。ウッディな店内で家具もバリ島の家具を使った造りになってます。とっても落ち着きますよ。
スタッフ数11名
営業時間 平日 10時~20時 休日 10時~19時
アシスタント 16万~
スタイリスト 23万~55万
フロント 18万~
福利厚生
フロント・アシスタント
交通費全額支給
雇用保険・労災保険・スーパー労災保険・医療保険
育児休業給付
これらに共通しているのは、ヘアサロンのハードな部分しか紹介されていないと言う点です。
場所、営業時間、各種保険、そして給料。
それらは確かに重要な情報かもしれませんが、オイラが経営者でしたら、
ちょっと違う角度からアプローチしてみたいと考えています。
スタッフの○○さん、24歳。
スタイリストデビューを果たして1年が過ぎました。
ある日の事です。
いつも笑顔の○○さんですが、サロンに届いた一通のお手紙を読みながらボロボロと泣いています。
そのお手紙の内容を要約すると次のようになります。
「いつも祖母のカット、ありがとうございます。
引っ越して間もない1年前、偶然見かけた○○(サロン名)に予約もしないで入り、
○○さんにカットしてもらって以来、祖母はとっても明るくなりました。
見知らぬ場所に引っ越して、知らない人ばかり。相当なストレスを感じていたと思うのですが、
『孫と同じくらいの可愛い子にカットしてもらっているんだ』
『いつも一生懸命で、愛想の良い子でね。色んな話をしてくれる』
シワシワの顔が、余計にシワだらけになりながら、そう言います。
それから、カットしてもらってから数日に届くお手紙、祖母は、いつも楽しみにしていました。
『字がヘタだから、返事を書きたくても書けないんだ』
と言いながら、○○さんのお手紙を何度も読み返している光景が懐かしいです。
先週、体調を崩し入院していたのですが、残念ながらそのまま帰らぬ人となってしまいました。
その直前まで、次はいつ○○さんにカットしてもらえるのかと聞かれ、
来週にでも一旦退院してから、伺うつもりの出来事でした。
その際、○○さんに手紙を書くから、どんな事を書けば良いのか色々聞かれました。
何を着て行こうか。プレゼントを持って行きたいけど、どんなモノが良いのか。
そんな話もしていました。
あの時の祖母の笑顔が今でも忘れられません。
○○さん、ありがとう。祖母に代わって、感謝の気持ちを伝えます。
短い間でしたが、祖母は○○さんに出会えて本当に幸せだったと思います」と。
私たちのサロンは、お給料も高くはありません。
でも、お客さまとの触れ合いを大切にしているサロンで、
理美容師の仕事は、髪を切るだけではない事に気が付きます。
電話○×○ー×○×
と。おそらく、この広告から多くの応募者はないと思うのですが、
連絡してくれた方の多くは、その段階でサロンのビジョンに賛同しているため、
就職後の定着率も高いと考えます。
集客もそうなのですが、多くを集めれば良いのではなく、
いかに自店のビジョンを理解してもらい、そして共感を得るのか。
末永く働いてもらうスタッフを集める事が目標であると思うのです。
であれば、ハードではなくソフトを訴えかける事が重要だと考えます。
あなたのサロンで働くと、どのような体験ができるのか。
そこがポイントなのかな、などと生意気にも感じています。
では。