とあるトータルビューティメーカーの社長から聞いた話。
最近、理容業界で密かなブームとなりつつあるドライヤーについて、
拡販戦略を考えることが当初の内容だったのだが、
話は今後の理美容業界について盛り上がる。
「顧客って、何を基準として固定としているのでしょうか?」と唐突に問いかけられるオイラ。
・・・。
えっと、そんな質問されたの初めてです(汗)。
「確かに、毎回来店してくれるから顧客と言いたいのは理解できますが、
年間ベースで考えると、来店頻度が不定期で、しかも、いつ失客するのは分からないにも関わらず、
そのようなお客さまを顧客と表現するのは、ちょっと違うと思うのです」
なるほど。
古い既成概念など、その考えを変える事が必要だと言いたいのだろうか。
「それとね、エステや美容整形に対して、どうして理美容の方が安いのだろうか」
そのような質問も投げ掛けてくる。
もうこうなったら、何が言いたいのかサッパリ理解できない。
「そこには、お客さまの価値感と言うのが関係してくると思う。
つまり、エステや美容整形の美と、理美容の美に対する価値観が違う。
その差を、どのようにして埋めるのか。そこを考えるべきではないの?」と。
ポカーンとした顔で聞いているオイラに対して、話を変える社長さん。
「ビジネスは価値を生まないと成り立たない。なければ作れば良いんだ。
だから、新しいビジネスモデルを構築する必要性が生まれ、それが利益につながる」
はぁ・・・。なんとなく、分かった気がする。
「今の理美容業界の学校の入学者は増えているの?」と聞く社長に対して、
「恐らく、来年度は前年度費30%ダウンと聞いています」と答えるのが精一杯のオイラ。
「新しい人が来ない。それは各店舗が業態を再編しないと淘汰される時期なんだよ」
確かに、なんとなく言っている意味は理解できる。
「いいかい。ビジネスの流れと言うのは、新しいビジネスモデルが構築され、
そして似たような手法を取り入れた業態が増え、そうなると社会現象となる」
はい。その流れは理解できる。
「でもね、悲しい事に、社会現象になった段階で、あとは下り坂を転がり落ちるだけなんだ」
社会現象となった段階で成熟期を迎える、そう言う事か。
「この流れを作った、もしくはいち早く乗った経営者が多くの利益を得られる」
なるほど。じゃー、今後の理美容業界はどうなるのか?
「美と言うカテゴリーは40兆円産業にあり、そのマーケットでビジネスモデルを構築すれば良い」
要は、従来のヘアサロンで行なうのではなく、色々な美容産業と共にコラボして、
トータルビューティの一環として、ヘアデザインやケアなどを理美容師が担う、と言う事だ。
「医療業界を見てみると、今後2025年前後には保健医療から個人医療が多くなるから、
そうなると、美に対する価値観も、さらに高まる。
そこに新しいビジネスモデルのヒントがあるんだな」
全然理解できませーん。つーか、どうすれば良いの? 答え教えてよ。
「ダメ。それが、ウチらの商売だから。でも、理美容業界以外の業界が、
美と言うマーケットに注目しているのは、確か。と言うか、すでに動いているし」
理解できたような、出来なかったような。。。
皆さんは、理解できました?