理容師カフェ‐小さな理容室の販促物語‐

家族経営の理容室が日々、行なっているちょっとした宣伝事例を情報共有します。

心にしみる顧客満足

某メーカー主催の「心にしみる顧客満足 生涯顧客をつかむコツ」と題したセミナーを受講・取材した。

講師は、有限会社クロフネカンパニー代表の中村文昭氏。

中村氏は三重・伊勢市でリビングカフェ クロフネを経営。

若者が本当に楽しく祝福されるようなレストランウエディングを始め、演出を手がける。

現在、年間50組の手作り結婚式を行ない、クチコミで話題を呼び伊勢市で人気ナンバーワンの店となる。

「宣伝広告は一切行なわず、来店されたお客さまが営業マンになってくれる経営をしているのが当店」

と話す中村氏は、自身の体験から得たことを、ウサギとカメの話にたとえる。


「ウサギとカメ。なぜ、足の遅いカメが勝ったのか。

ウサギはスタートラインに立った際、カメや周囲を気にしていた。

一方、カメはゴールを見据えてペース配分を考えながら前に進んだ。

ゴール、つまり最終的に『なんのために行なうのか』を明確に意識している人は、

どのような困難にあっても、決して逃げない。

それが自信となり成長しゴールに立つことができる」。
 

過去、小学校で講演を行なった際に「なんのために毎日勉強しているのか」と受講生に聞いたところ、

ある1人の生徒が「医師である父が患者を救っている光景を見て、跡を継ぐことを決意した。

医師国家試験は難しい。だから、ゲームもしないで毎日勉強している」と応えたという。

さらに、この話を理美容業界に置き換えて

「美容師の皆さんも、なんのために美容師という職業を志したのか。

つまり、どのような練習を行なうのかと考えるよりも、

なんのために練習を行なうのか、と考えることが重要」と付け加える。
 

中村氏は18歳で上京、焼鳥屋で偶然出会った田端俊久氏を師事。

その後、行商を手伝いながら多くのことを学ぶ。

そして、当時の田端氏との約束事をこのように話す。


1 0.2秒以内に返事をすること

2 頼まれ事は、試され事ととらえる

3 できない理由を行動する前に考えない

4 いま出来ることを探して行なう


この4つの約束があり、とくに頼まれ事に対しては、

相手の予測を上回る結果を出すことが大きなポイントという。
 

なぜ、相手の予測を上回る結果を出す必要があるのか。

その点については「予測を上回る結果を目の当たりにした依頼者は、どのような反応を起こすだろうか。

大抵は驚き、そして興味を抱く。すると、もう一度会いたくなり、実際に会いに来る。

そこで、人との縁が深まる。

それが、顧客との関係であれば、価格に関係なくモノが売れるようになる」と述べる。


この他にも多々、学ぶべき点があったのだが、長文になってしまうため、ここでは省略させていただく。

セミナーでは世の中、凄い人って、まだまだ居るんだなぁ、

と思うと同時に、まったくもって未熟であるオイラを再び自覚した。


ここ数日「今、何の為に働いているのか」と自問自答する日々が続いている。

では。


中村文昭HP
http://www.kurofunet.com/fn/