理容師カフェ‐小さな理容室の販促物語‐

家族経営の理容室が日々、行なっているちょっとした宣伝事例を情報共有します。

口だけの人

日々、偉そうな事を書いているオイラだが、母親と妹が経営している理容店の業績が芳(かんば)しくない。

本日も色々と話し合ったのだが、正直、噛み合わない。

良かれと思ってプレゼントしたレジスターとブラックボードも、一年以上使われている形跡はない。

丁寧に箱にしまわれいる。

それ以前に客層の絞込み、価格設定、提案方法などの全てにおいて、全く持って進展していない。

売上げが下がっているから、どうすれば良いのかと母親に問われ、

エステシェービングの業態に特化する提案をするも、なんだかんだ言われて、一向に進まない。

オイラの不徳といたすところである。


晩飯は、嫁さんと二人で練馬区・中村橋にある祥龍房(しょうりゅうぼう)と言う中華屋さんでとった。

入って驚いたのだが、6人がけテーブルに子供だけが座っており、

食事が済んだのだろうか、おのおの任天堂DSなどを行なっていた。

子供たちが座っているテーブルの奥には、二人がけテーブルが二つあり、

その奥に、こ上り席がある。そこに親たちが座って大宴会を行なっている。

その中間にオイラ達が座っていた。

子供が脱ぎ散らした靴には注意すらしないで、自分達が脱ぎ散らした靴を、

他の客に足蹴にされたと文句を言っている親達を見て、うんざりしていたオイラ。

大騒ぎして気が済んだのか、帰ろうとしている親達。

こ上り席から二つ離れたテーブルに座ってゲームしている子供達に向かって、

上着を着て身支度をするように大声で指示しているのだが、一向に言う事を聞かない。

親たちは何度も何度も言うのだが、なかなか上着を着ようとしない子供達。

当然である、親達は口だけで何もしていないのだから。


そんな光景を見ていて思った。

それは、オイラも同じ事をしていたのだと。

口では提案をしているが、その実、オイラ自身が行動していない。

どんなに相手の為になると思って話をしていても、それが受け入れられないのであれば、

そこにはオイラにも責任がある。

だから、一年近く実家の理容店が何の進展もないのは、人の話を聞かない親が問題でなく、

何もしないオイラに問題があったのだ。

生兵法は大怪我の元ではないが、生兵法を振りかざして大きな事をほざいている光景は、

親から見たら滑稽(こっけい)であり、信憑性に乏しかったのだろう。


視力がドンドン低下する難病を患っている飲食店経営者が、こんな事を言っていた。

「これ(難病)は、神様がオマエだから克服できると思ってくれたプレゼント。

そのように考えると、俄然ヤル気が起きますよ」と。

オイラにも神様からのプレゼントがあった事に気が付いた。

現状の実家の立て直しは、オイラだからできる、と。


にしても問題は山積みである(汗)。

神様のバカヤロー!

では。