理容師カフェ‐小さな理容室の販促物語‐

家族経営の理容室が日々、行なっているちょっとした宣伝事例を情報共有します。

経営塾‐利益計画‐

昨晩は、いつもお世話になっている古田土(土に・)会計士事務所主催の経営塾を取材させていただきました。

今年は、1年間を通して年間経営計画についてレクチャーされ、今回は「利益計画」がテーマです。

講師は、この方です。

イメージ 1

そう。

北関東のイントネーションから親しみがわく古田土 満所長です。

前回、髪が伸びていましたので挨拶の際に、その旨、指摘させていただこうと思っていましたが

今回は、キレイにカットされていました。


さて、内容なのですが、興味深かったのは粗利益(あらりえき)の重要性についてです。


例えばです。

年間売上げ約1000万円のヘアサロンがあります。

スタッフは2名。毎月83万円の売上げ。

250人の総客数(レジ通過数)で客単価4000円で売上1000万円となります。


売上げから変動費(シャンプーやカラー剤などの材料費)を引いた金額が粗利益なのですが

ここでは簡単に考えてみるため、粗利益80%としていきます。


1000万円の売上げの80%ですから、800万円が粗利益。


1000万円(売上げ)-800万円(粗利益)=200万円

だから、200万円が変動費となります。


人件費を500万円として100万円を家賃、

50万円をその他の経費(販促費・広告費・福利厚生・消耗品・借金の利息、減価償却など)とします。


800万円(粗利益)-500万円(人件費)-100万円(家賃)-50万円(経費)=150万円


残った利益が150万円となり、そこから税金を30%としますと45万円。


150万円(利益)-45万円(税金30%)=105万円


この段階で利益が105万円残っていますが、ここから借金を返済していきます。

借金返済額が80万円として


105万円(利益)-80万円(借金返済額)=25万円


最終的には25万円が手元に残ります。



すべてアバウトに計算していますので、ご容赦ください。

それにしても、かなり無理した計算式ですね(汗)。


この25万円が、今、よく聞く企業の内部留保というお金になります。

毎年25万円を10年間ためておきますと250万円。

店舗リニューアルを行なう際の融資の頭金としても使用できます。


頭金250万円と借金250万円の計500万円でリニューアル、その後、10年間営業して

また内部留保を行ない、そして自己資金だけで設備投資もしくはリニューアルを行ない

最終的には無借金経営にする。


まぁ、机上の空論ですが、ざっとこんな感じです。

10年目から20年目の間は、借金返済額が少なくなりますので

計算上では20年前後で無借金となります。

25歳で独立して45歳の時ですね。


でも、その途中で、子供の学資資金の必要性なども発生しますので

実際は、もっと先の話になるのでしょうか。


で、話を戻しますと、古田土所長はこのようなケースを例にあげつつ

あと売上がいくら高くなると、利益がいくらになるのか、そのように説明します。


例えば。

年間売上が50万円増えたとします。

毎月ベースですと4万1667円となります。

客単価4000円の場合は新規客11人です。


別角度から考えて、客数そのままで客単価アップで1千50万円にする場合

レジ通過数が年間2500人ですから、4200円が必要です。

210円の客単価アップです。消費税込ですと4410円。


ですが。。。

1千50万円の年間売上の場合は、先ほどの1千万円の売り上げに対して50万円増えていますので

50万円の80%が粗利益で40万円。

人件費に変化なく、経費は同じとしておきますと、そのまんま40万円が手元に残る事になります。

1000万円の売り上げの時は150万円の利益でしたので


150万円(1000万円の際の利益)+40万円(50万円増えた際の利益)=190万円。


これに、税金の30%を引いても133万円が残ります。

借金返済額が80万円ですから


133万円(税引き後の利益)-80万円(借金返済額)=53万円となります。


1000万円の売り上げで内部留保金額が25万円。

それに対して、わずか(と書くのは失礼ですが)50万円増えただけで53万円の内部留保

25万円(1000万円の時)と53万円(1千50万円の時)。

内部留保金額は、ざっと2倍以上になります!


1000万円を売り上げる能力がある人が、あと、ほんの少し、計算すると5%アップするだけで

手持ちの現金は2倍です。


もちろん、その5%アップが困難である事は重々承知ではありますが

目標を明確に定めることで、モチベーションが格段に高まると言うのが古田土所長の考え方。


「だから、利益計画が必要」

「いくら金額がアップすると収入が、どのくらい高くなるのか」

「それをスタッフ全員が知る事で、どうすれば良いのかと考えるようになる」

「特に、粗利益率が高い業種は、ほんの少しの売り上げアップで利益がドーーーンと向上する」


このように語りますが、利益率が高い業種とは、そう、私たち理美容業です。

もちろん、逆のケースもありえます。

ちょっと計算してみますと…これは、やめておきますね。


数字の計算は、勉強になります。

明日は、古田土会計士事務所でいただきました、これまた勉強になるアイテムを紹介します。


どーでも良い事ですが、オイラには、とある野望があります。

古田土所長のヘアスタイルを、ソフトモヒカンにしたいのです。

誰か、やってくれる方いませんか?

では。