理容師カフェ‐小さな理容室の販促物語‐

家族経営の理容室が日々、行なっているちょっとした宣伝事例を情報共有します。

花を見て、根っこを育てる

昨日は、東京・自由が丘のヘアサロンを取材。

人材教育について色々と教えていただいた。


同サロンは、いち早くカラーリストを育成した有名店。

現在は多店舗経営となっており、2年でスタイリストデビューができるシステムを構築している。

人事担当者は言う「重要なのはシステムではなく、その根底にあるモノだ」と。

聞けば、誰に・何を・どのように売るのか、その点を明確にしており、

ヘアサロンのビジョン(目的)とコンセプト(その手段)をスタッフに伝えることが重要であるとも話す。


言い換えれば、採用面接の際に、ヘアサロンのビジョンとコンセプトに

共感しないスタッフは雇用しない、としている。

つまり、ヘアサロンが育って欲しいスタイリスト像と、

スタッフがなりたいスタイリスト像が見事に合致することで、

学ぶべき技術が明確に定まる。


すると、学ぶべき事と、とりあえずは学ばなくて良い事、その優先順位がスタッフも理解できるのだ。

となれば当然、スタッフ自身が今何を勉強する必要があるのか、

その点を自覚できるため、教育担当者から命令されて学ぶのではなく、自ら学ぶべき事柄を模索し、練習する。

人事担当者は「自分で考えて行動する。そして反省して、再び考える。その繰り返しによって、人は育つ」と言う。

だから、2年という短期間でスタイリストデビューが実現できるのである。


同店では、スタッフ教育を「花を見て、根っこを育てる」と表現している。

目指す目的を理解するからこそ、スタッフは育つのだ。

スタッフが育たない、定着しない。

その原因にはヘアサロン側にもあるかもしれない。

また一つ勉強になった。

では。