【何事も悪いところがあれば、必ず良いところがある】
詠み人 中村康吉(料理屋なかむら店主)
料理屋なかむらの立地条件は悪い。限りなく。
駅から車で約10分。しかも、幹線道路から一本横道に入る。
普通、このような場所には出店しない。
が、中村店主の考えは違った。
場所が悪ければ、隠れ家的な雰囲気にすれば良いじゃないか。
そのような発想を抱いたからだ。
素材にこだわった正統派の京料理という要因もあるが、
隠れ家戦略は見事に的中。
お店に向かうまで、周辺はどんどん暗くなる。
道が細くなる。
そんな中、ポツンと見える看板。
不安を抱きながら一歩入ると…そこには、まさに京風情そのものが眼前に広がる。
不安指数が高まることで、逆に感動率がドーンと大きく向上するのだ。
この料理屋なかむらは、相模原の美味しい店ランキングで堂々3年連続1位を獲得。
殿堂入りを果たした。
中村店主は物凄いハンディを背負っているが、それすらも
「神様が誰かにハンディを与えるとき、僕だったら大丈夫だろうって思ったんでしょうね」
と笑いながら話す。
そこで、やっと気が付いた。
料理の旨さもある。
隠れ家的な戦略もある。
がしかし、この中村店主の超ポジティブ思考が、多くのお客さまに支持されている要因ではないか。
経営者の考え一つで、結果が大きく違ってくる事を痛感した。
では。