理容師カフェ‐小さな理容室の販促物語‐

家族経営の理容室が日々、行なっているちょっとした宣伝事例を情報共有します。

理容師の秘技「つばめかえし」

本日、初めてみました秘技「つばめかえし」を。

なんだか、剣豪の剣術のような名前の技ですが、理容師の技で御座います。

ショートカットの際に効果的なカット技法、直鋏(じかばさみ)と言う技の応用です。

直鋏について少し補足しますと、カット面に対しまして、鋏を直接あてながらカットする技法で、

シャープに刈り上げる場合には、短時間で簡単にカット面をキレイにできます。

そして、鋏を手前に引きながら行なう直鋏を引き直鋏、

逆に、鋏を押しながら行なう直鋏を押し直鋏と言います。

理容師のスキルにもよりますが、引き直鋏の方がコーナーなどの丸みがある箇所でも、

姿勢を移動しつつ行なうことで、カット面を確認しながらカットできる、と言われます。

それと、要する時間も引き直鋏の方が短く済みます。

でも、その引き直鋏は、頭の部位によっては、非常に行ない難くなり、

そこで登場するのが冒頭の「つばめかえし」。

引き直鋏でカバーできない箇所を「つばめかえし」で行なうことで、

カットされている場所を、目で確認しながら調整することが可能となります。

引き直鋏がやり難い部分は、押し直鋏で行なえば良いじゃんか、などと言うご意見もあると思います。

がしかし、技術には捨てるモノなどなく、先人の知恵と工夫が盛り込まれております。

技に溺れてしまっては本末転倒ではありますが、

時には理容の技について勉強してみるのも良いかなぁ、などと考えます。

技術は考える事から進化するものだと愚考する次第で御座います。


「つばめかえし」。若い理容師さんに受け継いで欲しい理容技術の一つです。