理容師カフェ‐小さな理容室の販促物語‐

家族経営の理容室が日々、行なっているちょっとした宣伝事例を情報共有します。

目玉焼き定食と価値について

先週の木曜日、久し振りに飲み会マーケティング総合研究所を開催しました。

毎月お世話になっていますコーワサインと言う看板デザイン・施工を行なう会社の代表と、

東京・清瀬で鉄道ムードが漂う理容店「B.Bつばめ」の経営者と奥さん、友人と言うメンバーです。

場所は、東京・千駄木にあります鉄道ムードが漂う飲食店(爆)。


色んな話で盛り上がったのですが、印象深いのがB.Bつばめさんの一言。

「普通に考えたらお金を使わないと思う所へ使う事で、新たな発見があるのではないか」

その事例として、とある私鉄沿線駅付近にある一軒のソバ屋さんでの体験を語ります。

「お腹が空いたので、飲食店を探していましたら、某牛丼チェーン店と小汚いソバ屋が目に入った」

「ソバ屋はテナントであり、しかも駅前。ここで、一つの疑問を抱いた」

「なぜ、経営が成り立っているのか、と。その疑問が興味となりソバ屋に入った」


なるほど。通常であれば、そのソバ屋に対してお金を使うと言う発想は生まれません。

でもB.Bつばめさんは、違ったんですね。

で、入ってみますと、その謎が見事に解けます。

「従業員は一人だが会話から、顧客一人ひとりがオーダーするメニューを把握している事が窺い知れた」

「しかも、目玉焼き定食を頼んだ際に焼き方を聞かれた」とも言います。


ホテルの朝食の際に、卵料理の焼き方をオーダーすると言う話は聞きますが、

ソバ屋で、そのように取り組んでいるケースは、ごく稀であると思います。

「だから、そのソバ屋は成り立っている。その理由を知った」

このようにB.Bつばめさんは語ってくれました。


目玉焼き定食は一種類だけではありません。

にも関わらず、売り手の一方的な印象で商品内容が決まってしまう典型的なケースは少なくありません。

両面焼きなのか、または片面なのか。レアなのか、ガッチリ焼くのか。

商品に対する価値と言いますか、奥深さをサラリと伝える事で、

例え目玉焼き定食でも(失礼)、お客さまは感動すると考えます。

このソバ屋さんは、その点を実践しているのですね。


シャンプーにしても力加減の強弱だけでなく、ツボを刺激するのか、それとも毛穴の脂を取るのか、

血行を良くするのか、お客さまがイメージしている内容は千差万別であると思うのです。

そこを聞きながら行なうシャンプーであれば、今以上に印象深くなる事は充分考えられます。


目玉焼き定食の話を聞き、一度行ってみると決意しつつも、そのような印象を受けました。

お金の使い方について、また一つ勉強になりました。


では。