昨日の続きです。
理美容業界の某卸商社主催のイベントで「変化の時代の企業経営」と題したセミナーが開催されました。
講師は、経済アナリストの森永卓郎氏。
ビートたけしのTVタックルなどのコメンテーターとして活躍している方です。
大きな紙袋を片手に登壇すると開口一番、同番組に出演している浜田幸一氏(ハマコー)の話題から入ります。
「ハマコーはヤ○ザみたいな元・政治家と揶揄(やゆ)されるが、実は元・政治家のヤ○ザ」
そのような笑いを誘うと聴講者の心を一気に惹きつけます。
この辺のツカミは絶妙で、一瞬で会場全体が和やかな雰囲気になりました。
終始、軽い感じでセミナーは進み、所々で笑いが生じます。
肝心の内容と言えば格差社会が進み、年収1千万以上と2百万以下が確実に増加しており、
年収が低いケースでは独身者が圧倒的に多いと解説します。
「六本木ヒルズの住人の食事は出前が多いと思っていたが、シェフ自身の出張が多い」
「と思えば、毎月の食費が、1万円以内と言う状況下の生活者も増えている」
このような現状を踏まえ、今後、どのようなビジネスモデルが時代の波に乗れるのか。
森永氏は独自の見解を、こう語ります。
「少なく作って高く売る」
「消費者は年収が低くても、価値を感じればモノを買う」と話すと
その代表例がネットオークションとも付け加えます。
自身はミニカーのコレクターとしても有名で、同じ趣味を持つ知人の商売方法を例に挙げます。
「少子化の影響なのか、ミニカーの製造・販売出荷数が少なくなっている」
「100円ショップでも販売されており、価値観は低くなっているのが現状だが、知人は、こう考えた」
「販売数限定のミニカーを受注し、金型ではなくゴム型によって製造する事で低コストで販売できる」
「最低ロットを30個としてネットで募集したところ、多くの受注があった」
ただし、販売価格設定を安価にした為、思った以上の利益幅がなく、そこで再び考えたと言います。
「30個製造が限界のゴム型で、なんとか31個を製造し、30個を販売した後に残りの1個を手元に残す」
「その1個に独自の塗装を行ない、再びネットオークションに出展した。すると想像以上の高額で販売できた」
この繰り返しによって、その知人は多くの利益を得られる事ができたと話します。
その背景には、価値の多様化が独身者の増加によって、更なる広がりを見せていると解説すると
「変な人を対象とする事で、少なく作って高く売る事が可能となった好事例」とも言います。
この話を理美容業界に落とし込むと、業態化経営に行き着くのではないでしょうか。
少なくとも、来店して欲しい客層のイメージが明確になっている事が条件としてあり
販路の確保、理美容業で言えば宣伝方法の絞り込みも重要なのかな、などと思っています。
その顕著な例としては、同じ客層の異業種とのコラボ企画のイベント開催もしくは
ネットではSEO対策ではなく、検索キーワードの絞り込みと言うのが考えられるのですが、どうでしょうか?
などと書いていましたら眠くなってきましたので、もう寝ます。
おやすみなさい。