理容師カフェ‐小さな理容室の販促物語‐

家族経営の理容室が日々、行なっているちょっとした宣伝事例を情報共有します。

大義と共感で人は動く

本日は理美容・エステ業界の卸商社主催のイベントを取材させていただきました。

いくつかセミナーを受講したので、その内容の紹介です。


まずは、昨晩から今後の動向に注目を浴びている小池ゆりこ衆議院議員を講師とした

「地球と日本の守り方」と題した講演です。

小池氏が代議士になる前、テレビ東京ワールド・ビジネスサテライト」のメインキャスター時代、

多くの経営者の話を聞き、そこから学んだ経営手法には、次の二通りがあると言います。


島型と離島型


前者は得意分野に関連した範囲内で業容を拡大していく方法に対して

後者は関連性の少ない分野に進出する経営手法の事を指します。

バブル景気の頃は離島型経営が特に多く目立ち、ブームに乗った結果、

悲惨な結末を迎えるケースが多かったとも付け加えます。


つまり、本業とは何か。

そこにブレが生じてきますと非常に危険であると語りました。


また、人間の究極の欲望を刺激する業種・業態には可能性があると話すと

そのキーワードには「IM」があると言います。


Impossible (インポシブル) 不可能

Immoral  (インモラル)  不道徳

Immortal (インモータル) 不死身


例えば、携帯電話が普及した背景には、ダイヤルQ2(懐かしい響きですね)と言う不道徳(インモラル)が関係し

また、バイアグラなどには不死身(インモータル)などの要素が働いていると述べます。

この3つの欲望に対して理美容業界では、どのように取り組むべきか、そこは今後のテーマでもありますね。


小池氏は以前、環境大臣としてクールビズなどを推進した立役者でもあり、

当然、環境問題についても内容に触れています。


クールビズは現在では日本のみならずアジア、そして国連職員にまで影響し波及していると話すと

産油国で金持ち世界一の国「ドバイ」では今、空港や港と言う物流拠点への投資・買収や

石油を使わない街づくり、ゴミを出さない街づくりに力を注いでいるとも語ります。

その理由としては、ドバイでは石油が約20年後に枯渇すると言われおり、

だからこその取り組みとしています。


では、省エネルックが不発に終わり、クールビスが何故浸透したのでしょうか。

その理由として、大義に対して大衆が共感した事が、大きな成功要因であるとしています。

CO2削減と言う大義を掲げると同時に、取り組む事で自分自身が楽になり、涼しくなる。

そして、エコにも繋がる。


このようなプラスの要因をアピールする事が共感を呼び、浸透したと言うのが小池氏の見解です。

ドバイの国策も同じで、今後の繁栄は約束されていなく、その為には今、何をすべきか。

その大儀に対して国民が共感を得て行動しているからこそ、成果を挙げつつあります。


そのように考えてみますと、冒頭の本業以外に進出した企業では

本来の大義と言う部分に対して社員の共感が得られなくなったので、失敗したとも考えられます。


となればビジョンや経営戦略はトップダウンで、しかし経営戦術は現場と経営が共に考えると言う手法や

もしくは年間経営計画はスタッフ全員で考えると言う方法は、

大義に対して共感を得る必要なプロセスである事が理解できます。


大義と共感。

小池ゆりこ氏の講演からは、それらの重要性を学びました。

明日は、午後に受講した経済アナリストの森永卓郎氏の「変化の時代の企業経営」について紹介していきます。

では。