本日は、東京・代々木の全理連ビル4階にある理容ミュージアム(旧・理容史料館)に伺った。
弊社新人スタッフ2名を連れて、理容の歴史を学んでもらうためだ。
「理容のはじまり」「文明開化と理容」「昭和期の理容」「理容のいま」
これらのエリアから成り立つ同ミュージアムには、興味深い資料が多くある。
例えば、昭和天皇陛下が理髪される際に座っていた理容椅子。
現在においても、その椅子の黒革にシワなどはなく、金属部分も腐食していなく、
神々しい輝きを放っている。
ここで、お忙しいなか案内してくれた全理連職員の伊奈千春氏(仮名)が一言。
「ここを見てください(椅子の細部を指して)。昭和天皇陛下の髪の毛があります」と。
見ると、確かに細かい毛が、そこにある。
「理容ミュージアムの隠れたポイントです」と真顔で面白い事を話す伊奈氏。
聞けば、理容学校や高校などの修学旅行の際に、見学される予定もあると言う。
昔ながらのサインポールやバーバーチェア、クリッパーにスチーマー、
てっぽう(シャンプーの際にお湯を出す道具)、アイロン、そしてハサミなどが数多く展示されている。
電髪機を見ればデジタルパーマの機会と似ているし、
昔のバーバーチェアは、ここ数年多く出店されている高級感溢れるメンズ専門店にある
理容椅子の原形であると考えられる。
耳孔(耳の穴)を剃る、細い日本刀カミソリからは、近年のイヤーエステが想像できる。
商売に行き詰まった時、業界の先人達が切り開いてきた道筋を振り返ってみる事で、
今日のサロン経営に役立つヒントが学べると考える。
これを温故知新と言うのだろうか。
末文になり恐縮ですが、ご協力いただきました全理連及び職員の伊奈千春氏に対しまして、
毎度の事ながら、感謝の念が絶えません。
有難う御座います。
では。