理容師カフェ‐小さな理容室の販促物語‐

家族経営の理容室が日々、行なっているちょっとした宣伝事例を情報共有します。

嫁さんの行動から学ぶ⑧

嫁さんの消費行動を見ていますと、勉強になる事が多々あります。

今回は、ある催事会場でのできごとから発見した事例を紹介していきます。


ごめーん。

昨日書きました嫁さんマーケティング総合研究所の予告内容ですが、

すし屋バージョンは前回書いていました(汗)。

なので、今回は、とあるアイデア商品の催事場バージョンです。


とあるスーパーの一角に、アイデア商品祭りみたいな感じで、色んな商品が販売されていました。

何気なく立ち寄ったのですが、よーく見てみますと、これが結構面白いんです。


例えば。

水っぽくない、歯ごたえがある大根おろしができるマシーン。

マシーンと言うと大げさですが、要は目の粗い大根おろしです。


これを見た瞬間ですが、「そうそう。大根おろしって、自分で作ると水っぽいんだよな」と思い出します。

皆さんもありませんか? 居酒屋さんの大根おろしは美味しいけど、自分で作ると水っぽいと。


隣にいるはずの嫁は、興味がある商品が数多くディスプレイされている事を察したのでしょうか

色々と動き回って、ジロジロと見て回っています。


「そーなのよ。温泉たまごが自分で作れると良いな、なんて思っていたの」

「そうそう。にんにくのスライスって、面倒なんだよね」

一人で盛り上がる嫁を見ていて痛感したのが、消費者ニーズについてです。


これは、いつもお世話になっているMaijor7(メジャーセブン)氏から教えてもらったのですが

消費者ニーズとは、潜在的なストレスや欲望を消費者自身に知ってもらう、

つまり、提案して初めて消費者自身が気が付くと言う顕著(けんちょ)な例だと思うのです。

消費者の声を聞く事も大切ですが、そもそも、常日頃からニーズを意識している消費者は少ないとも考えられます。


お客さまに「当店では、どのような商品が必要でしょうか?」と聞いても、

スコーンと明確な答えが返ってくるケースは稀(まれ)ではないでしょうか。

事実、今回、温泉たまごを作る機械と、にんにくスライサーを購入したのですが

嫁の口から「温泉たまごを作りたい。にんにくを簡単にスライスしたい」

と言う言葉を聞いたことはありませんでした。


つまり、気にはなっていたけど、意識はしてなかった。だから口にしなかったとなります。

で、POPを見て、初めて必要性に気が付いたのです。


となれば、です。

チラシやPOPなどで「こんな経験はありませんか?」と言うキャッチが効果的である事が理解できます。

ヘッドスパ ○○○○円」「白髪ぼかし ○○○○円」「ヘアカラー ○○○○円」

ではなく、ヘッドスパでしたら「最近、頭皮のベタつきが気になっていませんか?」

「お子様に、頭が臭いと言われた経験がある人」などをキャッチにして

ベタつきや臭さの原因を解説して、その解消方法にヘッドスパがあると説明すれば

興味を抱いたお客さまには、必要性が伝わると思いますが、どうでしょうか?


要は、売り手側は誰に施術したいのか、そこを絞り込む事が、まず最初に取り組む事なのです。

で、これはオイラなりの個人的な考えなのですが、潜在ニーズを知るために

お客さまとの会話が大きなポイントとなってくると思うのです。


「教えてください!」と聞くと、どうしても身構えてしまい、答えは聞き難いのですが

「へぇ~。そんな事があったのですか。それで、その後、どうしたのですか?」

と言うように、これは話しを聞く事でヒントを見付けられます。


お客さまの何気ない一言は、要望などを案外ストレートに表現しているのですが、

残念ながら、ストレートに発した本人も、すぐに忘れてしまうケースは少なくありません。

だからこそ、それらが潜在ニーズとなって、心の奥底に蓄積されると思うのですが、

その一言を覚えておくことで、お客さまへの提案に繋がると考えます。


もしくは、お客さまとの話で盛り上がった内容。

「こんなのあったら良いよね」と言う話も、立派な潜在ニーズとして成り立っています。

オイラ的な潜在ニーズは、無音ドライヤーなのですが、

現段階では「あったら良いよね」ですが、将来、絶対に商品化されると確信しています。


話が、長くなりましたが、消費者ニーズとは応えるモノ以前に

何気ない会話から読み取り、そして潜在的要素を刺激して引き出す。

つまり応えるのではなく、提案する事がポイントとなる。

今回の嫁さんの行動から、人は常にニーズを意識していない事を理解しました。


だから、ニーズに応える姿勢だと、いつまでたっても結果は伴わないとなります。

提案してナンボ。それが消費者ニーズの正体だと思いますが、皆さんはどう考えますか?


では。


そうそう。前回、予告した「3」については、次回の嫁さんマーケティングで紹介します。スマン。