理容師カフェ‐小さな理容室の販促物語‐

家族経営の理容室が日々、行なっているちょっとした宣伝事例を情報共有します。

顧客との距離感を縮めるサンキューレター

今、再来店率を高める方法について取材を進めていますが、

サンキューレターについて聞いた時の話。


約1年ぶりのお会いしました理美容業界のコンサルティング会社であるカムラッドの和田氏は

ご自身に届いたサンキューレターを見ながら、このように語ります。

「これが印象深いサンキューレターで、こっちは特に何も感じませんでした」

拝見させてもらいますと、なんとなく、その違いが理解できます。

その差はどこにあるのでしょうか。そんな素朴な疑問を投げかけると

「手書きのメッセージがあるのか。そこではないでしょうか」と言ってくれます。

しかし、オイラが毎月お客となって色んなヘアサロンに伺う企画では、

6店舗ほど伺いましたが1通しかサンキューレターが届いていません。

「もらって嬉しい経験をしていないから、実行しないのでは」と即答してくれます。

この言葉、確かに理解できます。

人の行動パターンを考えますと、価値を認めてこそ初めて興味がわき、

そしてマネをしつつ、取り組むと思っています。

さらに「サンキューレターそのものが、再来店率に直結するのではなく、

お客さまとの距離感を縮め、その最終段階で再来店率向上に繋がる」とも話してくれます。


このような現状を話すと「サンキューレターを書くシステムを構築すれば解消できる」

とアドバイスしてくれます。

つまり、「書いてポストに投函する」この一連の流れを義務付けることで、

お客さまへサンキューレターが届くシステムが生まれると思うのです。


「でもね、どんな内容を書けば良いのかわからない」

そのように感じた方もいると思いますが、和田氏は解消方法として次のように語ってくれました。

「業態にもよりますが、カウンセリングでお客さまの悩みを聞き、そのうえで

パーマもしくはカラーなのか、またはカットで解消できるのか。

このような流れでメニューが決まるサロンの場合、

施術した数日後のお客さまの感想が気になりませんか?

その後、ヘアスタイルはどうですか? と問いかけると良いかもしれません」


悩みを解消した技術と感想の問いかけ。

理美容師であれば、ごく普通に感じませんか?

そして、その一文があるだけでも、お客さまの印象は変わってきます。

単純なオイラであれば「覚えていてくれた。気遣ってくれている」などと勘違いしてしまいます。

でもね。それがサンキューレターだと思うのです。


ラクルひと・しくみ研究所の小坂祐司氏の言葉を借りれば

「大好きな人とはじめてのデートが終わり、お互いに自宅に帰った後何をするのか。

電話やメールをして、色々話をしないだろうか。

楽しかった事や次のデートの提案など。それがサンキューレターなのです」となります。


いつもお世話になっている西日本の暴れん坊であるPRO(プロ)さんは、

毎日、パソコンの前にいる時間を決めていると言います。

10分、20分と言うように、長時間でなくても良いのです。

どんなに忙しくても、この時間にはパソコンの前に座る。

そのように決める事で、習慣となり継続するのではないでしょうか。

ですから、内容を考えて書き、ポストに投函する。

これらを行なう時間を設ける事も必要だと思います。

長い文章を書かなくても良いのです。

あいさつや次回来店を促(うなが)す文章は最初から印刷しておき、

空きスペースにお客さまへのメッセージを書く。

その時間を設ける。

スタッフの小さなストレスを解消し、お客さまに喜ばれるシステムを構築する。

それが経営者の仕事の1つでもあると常々考えています。

カムラッドの和田氏の言葉から、そのような事を学びました。


追記 サンキューレター、貰うと本当に嬉しいんですよ。


カムラッド
http://www.onequick.jp/