神子田正治(みこだ・まさはる)と言う豊臣家の古参武将がいた。
自称・家中武勇第一としており、その活躍はもっぱら戦場が多かった。
秀吉の中国地方遠征に功を立て、播磨で五千石を拝領。
その後の賤ヶ岳の合戦では一軍団を率いる地位まで出世し、戦後に播磨広瀬城主となった。
この時、名のある多くの浪人を召抱え過ぎてしまい、神子田家の財政がパンクしてしまったとも言われている。
その後の小牧長久手の戦で、敵の急襲に合い壊走。
責任を問われ改易、高野山に追放されると自害して果てた。
この神子田正治が理美容室を経営したら、どうなるだろうか。勝手に想像してみる。
武術を磨く事を第一としてきた神子田氏の性格から、理美容師の武である技術の練磨を徹底的に行なうだろう。
当然、スタッフ達にはコンテスト出場を促し、経営者本人も選手として出場する。
そして、コンテストでの優勝者を数多く輩出して、業界誌や新聞の地方版に取り上げられ、
技術力の高さで有名となり、地域のお客さまから多くの信頼を得る。
コンテストを通じて、仕事の基本の「型」をひたすら体得した結果だ。
理美容師育成初期の段階で基本の「型」が身に染み付く事で、
その後は、何を行なっても仕事にブレが生じない。
ただし、注意したいのは数字。
来年は5人位の新人が欲しいなぁ・・・といった根拠がない数字を思いつきで言ってしまうのは危険だ。
人件費によってサロン経営が圧迫される状況を、この時代でも行なってはいけない。
また、経営やスタッフ教育に関する興味が、技術に対する興味の半分でも良いので欲しいところだ。
そうなれば、もっと繁盛する事が予測できるのだが。。。