理容師カフェ‐小さな理容室の販促物語‐

家族経営の理容室が日々、行なっているちょっとした宣伝事例を情報共有します。

キャンペーンが成功する裏側にあるモノ

昨日は、千葉県のエスポワールさんを取材させていただきました。

ストレートパーマのキャンペーンについてです。

一昨年までは、何も行動していなかった同店ですが、昨年、行なってみたところ、

新規客が数十倍にも膨れ上がったと言います。

ただし、一昨年のストレートパーマの新規客が5~6人と言う数字ですから

総数からしますと、まだまだ伸びしろがある数です。

ですが、なんと言いますか、スタッフ全員が楽しんでいる雰囲気を感じ取りました。


同店では顧客情報からDMの発送先リストを出し、そこからパーマ担当係りが一旦、精査します。

その後、スタッフ全員でミーティングを行ない、カウンセリングや施術中の会話から

興味を示すであろうと思われる顧客をリストアップして、最終的なDM発送リストを制作したと言います。


カルテ係りのスタッフ曰く「顧客総数の半数分は、会話なども含めた情報を覚えています」と話すと

「くだらない事、些細(ささい)な事ばかり覚えているんです」とも教えてくれました。

オイラも、そのタイプです(汗)。


このような話を聞いていて感じたのは、顧客情報だけに頼らず、

そこにリアルな情報も加えていると言う事です。しかも、スタッフ全員で。


経営者がバックルームで手まねきしているので、伺ってみると、

そこには表紙に「感謝ノート」と書かれた一冊の大学ノートがありました。

見ると、スタッフ同士、その日一日で助かった事などを、感謝の言葉と一緒に書かれています。

「○○さん。今日は、○○を手伝ってくれてありがとう」と言う感じ。


また、4月の目標を大きく書かれている用紙も目に入り

見れば「4月の目標は挨拶(あいさつ)+α」とあります。

「+α」と言うのは、各スタッフが自身で考える事で、例えば笑顔だったり、握手などと説明してくれました。

このような一つひとつの取組みが、同店の空気感を生んでいる要因でもあると想像します。


そうそう。

取材に伺う前、ちょっと道に迷って電話をかけると名前を告げると・・・

「あっ! こんばんは」と言う第一声が返ってきます。

この一言で、距離感がグッと短縮され、

しかも、取材のアポを取った経営者と勘違いして、思わず「○○さんですか?」と聞いてしまうオイラ。

が、残念ながら「すみませーん。違うんですよ」と一拍置いて返ってきます。

取材終了後、経営者へ、電話をした際に応対してくれたスタッフへのお礼を述べたのですが

「あっ!」と言う言葉の重要性について、Mr.トータニが常々力説している理由を痛感しました。


また、ストレートキャンペーンの責任者であるパーマ係さんに対して、冗談のつもりで

「今回の目標人数に達しなかった場合、責任とって罰ゲームだよね」

「ボウズヘアになるってPOPなどでアプローチしてみたら」

「同情効果で紹介客が増えるかもね」などと軽口を叩くオイラに対して

カルテ係りのスタッフを中心に「良いねぇ~。やってみる?」とのってくれました。

オイラの話に合わせてくれたとは言え、人を楽しませる土壌が常に備わっている事が窺い知れます。


こんな話も聞けました。

DMに書くメッセージと簡単な模様ですが、一枚ごとに変化を持たせており、

その理由としては「書いていると飽きますから、少しずつ変化させています」と。

このような部分なんでしょうね、エスポワールさんの強みは。

単純作業も、ひと工夫を加えて楽しむ。


取材ネタも数多くあり多々勉強になったのですが、オイラ個人的に感じる事があります。

空気感が良いヘアサロンは、ネタの数も多い、と。

そこである結論に達しました。

キャンペーンの成功要因の一つには、スタッフ満足度が大きく関与してくると。

どう思います?


本日の感謝。

締切が無事終了しました。

サポートしてくれた弊社スタッフ。取引先の印刷会社の営業マン。

そして何よりも、取材・執筆などでご協力いただきました皆様に感謝。

皆さんのお陰で、編集作業を終える事ができました。ありがとうございます。


明日の夢。

只今、弊誌サロンオーナーのCMを作成中。

スペックより体験。必要性を訴えかける。

などと、偉そうに書いているオイラですが、実際に行なってみますと大変。

明日、紹介できれば良いなぁ。