理容師カフェ‐小さな理容室の販促物語‐

家族経営の理容室が日々、行なっているちょっとした宣伝事例を情報共有します。

嫌われない戦略

こんな例え話を聞きました。

教えてくれたのは、神奈川の美容室ガナーズの経営者です。


とある定食屋さんがあり、常連さんも数多くいます。

ある日の事。

近くに飲食店が新規オープンしました。

味や接客なども良いため、すぐに繁盛店となります。

そのような状況を目の当たりしている定食屋さんの経営者は、

なぜだか心配になってしまいます。

で、お客さんとなって行ってみる事に。

席に着くと、隣のテーブルには、いつも見る人がいます。

そう。定食屋さんの常連さんです。

ここ数週間、来店回数が少なくなった定食屋の常連さん。

新しい飲食店にも通っていたから、定食屋さんに来る回数が少なくなったんですね。

と、考えていた、その時。

定食屋さんの経営者と、常連さんの視線が合います。

「あっ!」「えっ!」

お互いに、そんな表情となった事でしょう。

「こんにちは」「どうも」

自然とあいさつをするのですが、その後、言葉が続かず無言になってしまいます。

「・・・・・・」「・・・・・・」

気まずい空気になり、発する言葉をさがす定食屋さんの経営者。

「ここ、おいしいよね」

「えぇ。まぁ」

「なるほど。こんな味付けもアリなんだぁ」

そんな会話が交わされました。

もし仮に、このような状況下で定食屋の経営者が、

新しい飲食店の欠点を指摘したら、どうでしょうか?

「ここってさぁ、塩分多そうだよね」「ホールスタッフの態度が悪い」

「そう思わない?」

と、定食屋さんの経営者から話しかけられた常連さんは

「えぇ」「まぁ」

そんな返事がかえってきそうです。

と同時に、定食屋さんの負の印象が強く残ってしまうとも考えられます。

どちらの状況でも、その後の常連さんは定食屋に行き難くなりますが

それでも、欠点を指摘して同調を求めるよりも、褒めたケースの方が、

定食屋に常連さんが戻って来る確率は高いのではないでしょうか。


このような状況をガナーズの経営者は「ある定食屋の話」として教えてくれました。

つまり、何が言いたいのかというと、要は嫌われない事が人を呼ぶ、そんな感じです。

事実、似たような状況に遭遇した事がありました。


知り合いが経営する中華屋さんに行った際、隣のテーブルに座る4人組みが

大声で料理やサービスについて文句を言っています。

違和感を抱きヘンだと思い、後から、その中華屋の経営者に聞くと

文句を言っていた4人組みは、中華屋の経営者が以前働いていた飲食店の関係者との事。

その時感じたのは「あの4人組みがいる飲食店には行きたくない」と。


ターゲットを絞る事と、いささか矛盾する内容だと思いますが、

ヘアサロン経営の根幹部分として「嫌われないこと」の重要性について勉強になりました。


本日の感謝。

昨晩の飲み会で、大人げない振る舞いをする人に対して

立場的、場の空気感を変える為にもジッと我慢を重ね、

そしてお詫びする方と同席させていただきました。

営業職の厳しさを目の当たりにしたのですが、その方との御縁に感謝。

マンガ「課長・島耕作」で、主人公の島の眼前で、当時の上司である中沢部長が

取引先の理不尽な要求にも笑って応える状況、そのもの。

ウダウダ、重箱の隅を突く様な事を言ってるんじゃねーよ、

しかも、みんなの前で言う事じゃねーよー、と思いっきり顔に出すオイラ。

が、イライラしながら、ふとお詫びしている方を見ると

「私が同じ立場でしたら、やはり同じような心境になります」

そのような大人の対応をしています。

やっぱ、オイラは、まだまだ修行が足りないですね。


また一人、目標となる人に出会いました。

感謝。