理容師カフェ‐小さな理容室の販促物語‐

家族経営の理容室が日々、行なっているちょっとした宣伝事例を情報共有します。

とある縮毛矯正専門店の取材にて

東京・町田にある縮毛矯正専門店レスキューヘアを取材させていただいたときの話です。

代表者の連載を弊誌サロンオーナーで掲載していたのが、確か2年前。それ以来の再会です。

連載を通じて、特にマーケティング関連について多々勉強になり

今回の取材では、ネット戦略とヘアサロン経営と言うテーマで教えていただきました。


サロン名からも理解できますが、もうこの段階で狙いの客層を明確にしています。

さらに、ホームページを見てみますと、何事も正直に伝えており、期待値をガンガン高めるのではなく

むしろ「できないモノはできないけど、精一杯取り組む」と言う文面などから、期待値を下げています。


しかも、立地が悪い(汗)。

駅から徒歩7分程度なのですが、途中、大通りを渡り、そして薄暗くなる一本道を通ると

正直、心細くなります。


客層を絞り、期待値を下げて、しかも立地が悪い。

この条件でも、同店のコンセプトを理解したうえで予約・来店される新規のお客さまは

すでに優良顧客に近い新規客であり、だからこそリピート率は高まります。

事実、平均客単価も向上していると言います。


「新規客には来店後、次回来店をお知らせするDMを発送するのですが、これが効果的です」

「大体、ワンランク上のメニューを選ばれるケースが多いですよ」


そのDMを拝見させていただくと、2種類のコースメニューが紹介されており

ワンランク上のコースは「○○コース ○○○○○円 使用薬剤や施術順序、所要時間、それと写真」

これらがダーっと書かれています。

一方、価格が安いコースに関しては「○○コース ○○○○○円」とだけしか紹介されていません。


「インターネット集客だけではなく、DM発送など従来の方法も行なう。そのバランスが重要です」

「デジタルとアナログの相乗効果が結果に繋がると思います」

「それと、私は怖くて見ていませんが、口コミサイトに書かれた感想が集客にも繋がっています」

このような話を聞くと、小規模サロンの場合「客層を絞り、期待値を下げる」ことが

集客、客単価向上、口コミなどに対して影響を与えると理解できます。


過去、連載ページの取材中に聞いた話で、こんな言葉が印象深いです。

「小規模サロンだからできることを、行なっているだけなんですねどね」

独立以前は、多店舗展開している美容室のマネージャーとして、

数多くのマーケティングに取り組んでいた同店の代表者の言葉だからこそ、

説得力があると思ったのはオイラだけでしょうか。


マネージャー時代に、相手に対して最も行なって欲しくない経営戦略を、今は自分自身が行なっている。

だからこそ、妙に納得してしまいました。


では。