3月と言えば卒業式。
理美容業界誌の編集関係者は、この時期、理美容学校の卒業式取材が多いものです。
勿論、私も何校かの卒業式を取材してきました。
その多くは格式ばった式典の卒業式であります。
ある学校では、先生が泣いている反面、生徒がシラケている光景もありました(汗)。
いまの学生さんって、泣かないんですね。
などと思っていたのですが、某理美容学校の卒業式は、ちょっと様子が違います。
卒業証書授与の際、校長先生が一人ひとりに手渡すのですが、その時、プロジェクターを使用して、卒業
生の入学前の顔写真と在校中のスナップが映されるんです。
さらに一言コメントも映し出されるのですが、笑いを狙う人、感謝の言葉を述べる人、
告白する人などなど、その内容は様々です。
最初のうちは皆笑っているんです。
が、徐々に笑い声が泣き声に変わっていきます。
2年間の色々な事が思い出されるんでしょうね。
理美容学校の2年間は、国家試験と言う大きな大きな目標に向かって、
実技と学科を習得するので、物凄く大変なのです。
何回練習しても簡単にはできません。
髪を切る行為ひとつとっても、実技試験に合格するためには、
終電まで練習することも多々あったそうです。
高校と専門学校では、その授業内容は全く違いますから。
そのような辛くて大変だったこと2年間を思い出すんでしょう。
だから、自然と涙が溢れてくるんですね。
しかも、その学校では送り出す1年生の多くも泣いていました。
もし、これから理美容学校への進学を考えている方がいましたら、
体験入学よりも、卒業式を見てみると良いかもしれません。
卒業生の顔を見ていると、その学校のレベルが窺(うかが)い知れるものですよ。
では。