理容師カフェ‐小さな理容室の販促物語‐

家族経営の理容室が日々、行なっているちょっとした宣伝事例を情報共有します。

スタッフ間の接客がチームワークを生む

一昨日、中央理美容専門学校主催「30代、40代の理容師のための経営講座」を取材させていただきました。

講師は神奈川県内でヘアサロンを数店舗経営している吉田直樹氏。


「理容業界の現状を目の当たりにした場合、競技会による技術研鑽よりも

お客さまに喜ばれる各種営業努力の方が重要ではないか」

と語る吉田講師は、競技会で優勝するには物凄い集中力と練習が必要であると前置きしながら

「理容ビジネスには競技会の技術そのものではなく、顧客満足度を高める方法の学びが必要ではないか」

「となれば、技術教育という名目から理容ビジネスとかけ離れた部分、

競技会の技術力向上に傾注し過ぎているとも考えられる」と持論を展開します。

もちろん、競技会を否定しているのではなく、あくまでもモノの考え方、と捉えてください。


また、一流のヘアサロンと二流との違いについては「働くスタッフや経営者の人間力にある」

「経営者の人間力以上にサロンは発展しない。つまり、売上げは経営者次第となる」

「時代は変化しているのではなく、進化している」

「その時代の進化を超える経営が必要不可欠」とも述べます。


さらに、売上げが低迷している原因の99%は内部要因と語り

「経営者の人としての能力に対して、関係者がどれだけ力を貸してくれるのか」

「もしくは、共感してくれるのか。そこにエネルギーを費やすのが経営者本来の仕事である」と説明。


ヘアサロンの売上げが伸びない原因の一つとして、スタッフ間のチームワークにあるとも指摘を加えます。

「経営者の理念に対してスタッフが共感しているのか」

「社会人の約70%がサービス業である第三次産業に従事している。いわば、接客のプロだ」

「そのプロが、理容店に来店されるという意識が、希薄であるのも事実」


理美容師は、お客さまの髪型を扱うのではなく、心を扱う職業。

吉田氏の見解はそこにあるのですが、だからこそ、人間力の必要性を説きます。


「感謝する心・譲り合う心・助ける心・気付き合う心」

「この4点に気が付くだけで、スタッフ間のチームワークは格段に向上する」

「その結果、なにを行なうのかではなく、誰が行なうのかを考える」

「方法論ではなく、物事の根幹である、人を動かす部分そのものに対して考えていく」


結果、スタッフがスタッフを接客するようになり、チームワークが向上していく。

そして、空気感が良くなり居心地の良さが、お客さまに伝わるとも語ります。

ちなみに、吉田講師が経営しているサロンのスタッフは毎月、

障害者に対してボランティアを行なっており、そこから感謝される喜びなどを学んでいるとも付け加えます。

 
さらに、目標設定の重要性については、次のような見解を述べます。

「事業目標や売上げ目標を設定するからこそアクションプランが立てられる」

「人間の能力は理想の高さ。自分がどうなりたいのか。そこが明確に定まることで業績が伸びる」

「人は目標設定が定まることでモチベーションが高まる。能力は意識」

「業績は意識力や集中力、観察力、記憶力で決まる。つまり、経営の60%は目標意識が影響してくる」


これらは全体の半分程度の内容で、この段階で長文になってしまったので、

ここでは省略させていただきます。ごめんなさい。


吉田講師のセミナーを、じっくり聞いたのは初めてでしたが、やはり多くの気付きをいただきました。

人間力について、もう一度真剣に考えてみます。

では。