理容師カフェ‐小さな理容室の販促物語‐

家族経営の理容室が日々、行なっているちょっとした宣伝事例を情報共有します。

経営計画と1人あたり

昨晩は1年間を通じて開催されています古田土(土に・)会計士事務所主催の経営塾を、受講・取材させていただきました。

8月から10月の間に開催される3回のテーマは経営計画書についてです。

その内容は財務分析・利益計画・資金計画となり、初回にあたる今回は財務分析。

「今の利益を増やすこと、現金を貯めること。この2つの為に経営計画書を作ります」

と語るのは講師を務めた古田土満所長。

「目標は人を前向きにしてくれますから」とも付け加えます。

そして、過去の実績から未来をどうするか。

そこを考えるために経営計画書があると言います。


今回はストラック表の読み方、どうすれば利益が生まれるのか、その考え方が中心となり、

粗利益率が高い業種は客数、逆に低い場合は価格、それぞれを高める戦略が効果的と話します。

これ、今まで数回聞いていたのですが、何となく理解していませんでしたが、

古田土講師は次のように補足してくれました。

「元々粗利率が高いので、仕入率が多少高くなっても利益は出ます」

「だからこそ、仕入率を気にするよりも、まず最初に客数を高めることに重点を置く」

「それが、最終的に全体の粗利益率向上に繋がるからです」

「逆に、粗利益率が低い業種の場合、仕入額を減らし販売価格を高くすることから考える」

「このように粗利益率によって、経営戦略は変化します」


理美容業界は粗利益率が非常に高いため、客数の経営戦略となりますが

客数を増やすと言う言葉から、値引きによる集客を勝手に想像していましたが、どうも違うようですね。

材料費や設備投資、教育費などに資金を投入することで商品価値を高め、

宣伝広告費をかけて告知しながら集客する。

それらの金額が粗利益率を多少圧迫しますが、新規客が増える事で総体的に考えると儲かる。

もちろん、その後のリピート率向上、顧客管理と続くのですが、

値上げによる粗利益率向上よりも先に、新規客獲得に取り組むのが正攻法である事が窺い知れます。

ただし、以前、当ブログで紹介しましたが、一気に客数2倍と言う目標を設定するのではなく

客数(1.25)×来店頻度(1.25)×平均単価(1.25)=1.95…(売上)

と言う方程式に当てはめ、最終的な粗利益を高めていく方法が考えられます。


そうそう。それから古田土講師は、このような面白い話もしてくれました。

「中小企業でも大企業に勝てます」

「売上総額や規模ではなく、従業員一人あたりの生産性、利益、自己資本率で考えると

経営戦略や行動次第で、中小企業であっても大企業以上に効率が良くなることも充分可能です」

「事実、ゴキブリ団子を製造している岐阜県の㈱タニサケは従業員38名ですが、

1人あたりの提案件数に関してはトヨタを抜いて日本一となっています」


スタッフ1人あたり。

そのように考えますと、全国展開しているヘアサロンや原宿・青山にある有名ヘアサロン

理美容業の法人所得ランキングNO1を毎回獲得しているヘアサロンに対しても

スタッフ1人あたりと言う数字に落とし込んでみますと、

日本一のヘアサロンは意外な結果になることも充分ありえます。

そこをアプローチすれば、それこそヘアサロンのブランディングの一環にも繋がるのかな

などと思っていますが、どうでしょうか?


古田土会計士事務所の経営塾、色んな学びがあります。

では。