理容師カフェ‐小さな理容室の販促物語‐

家族経営の理容室が日々、行なっているちょっとした宣伝事例を情報共有します。

本気スイッチ

本日、理容学校時代の同級生が経営する理容店を、取材させていただきました。

お忙しいにも関わらず、最寄り駅から送迎していただき、ほんと助かりました。


この同級生は、学生時代は近寄りがたい存在で、長渕剛より眼光鋭いと言う感じ。

卒業後数年が経ち、その同級生は某熱血系理容店で修業を重ね、理容の全国競技大会に出場、

取材で大会会場に伺ったオイラと再開した際、その変貌ぶりに驚いた事は今でも鮮明に覚えています。

一言で表現すると、切れ味鋭いギラギラしたナイフから、

決して抜身にならない、鞘(さや)に収まっている名刀と言うような感じです。


修業先を卒業後、地元に帰り独立・出店したのが約6年前。

オープン後に伺わせていただきましたので、5年ぶりでしょうか。

「いやぁ~、今日はヒマだよ」と言いますが、年代問わず幅広い世代のお客さまが来店されています。

正直、駅まで車で迎えに来てくれるから、案外、ゆったりした時間帯なのかななどと思っていましたが、

20坪以上あるサロンには、多くのお客さまで賑わっていました。


サロン到着後の同級生の行動を見ていますと、何と言いますか経営者的な動きをしています。

経営者がサロンにいなくても、運営できる仕組みが構築されている、そんな雰囲気です。

「オレが…オレが…ではなく、スタッフが働ける環境を作らないとね」

と、学生時代を知っている人には、想像もつかない言葉が聞けます。


スタッフ教育、サロン経営、理容組合など色んな話を教えてもらい多々勉強になりました。

一番印象深いのは「この地域では、色んな客層を対象にしないと経営を維持できない」

「数千万円かかった独立の借金も来年には完済できる」と言う言葉です。

普段、狙いの客層は絞り、ターゲットは明確に。独立の際の借金は、限りなく抑える。

このような発言をしてはばからないオイラですが、恥ずかしながら、

地域によって経営手法に変化をもたらす必要性こそが大切である事を再確認しました。


独立の際の借金にしても、退路を断つ事で、より真剣になり

そこから潜在パワーを発揮して、日々のサロンワークに邁進(まいしん)できる。

それもアリかな、などと思います。


もちろん、オンリーワン経営など考えは今後も追及しますが、現場では色んな発見がありますね。

まだまだ修行が足りません。反省。


最寄駅まで送ってもらう際、別の同級生が親の後を継いでいるサロンを通過したのですが

サロンの外見上は、全くの主観的な意見ですが、どうもパッとしません。

「覚えている? ここの同級生?」と話かけながら、その後継ぎさんの学生時代のマジメな風貌を思い出すと

「数年前に、ちょっとした間違えを犯してしまっただよね、ここの同級生は」と話してくれます。


その後、地域で元気があるスーパーと老舗スーパーの取り組みといった話や、

居抜き物件で出店した理容店の初期戦略で失敗した見解などを、ダーっと語ってくれるのですが

そのような光景にいると、人は、いつ・どこで、本気のスイッチが入るかで、

その後の人生が大きく違ってくる事を痛感します。


「今年の年末から来年の年始にかけて、実家の理容店をリニューアルと言うか建て直しを行なう」とも言います。


成功の基準は人それぞれですが、本気スイッチの大切さを知りました。

そして、本気スイッチを押す環境づくり。

これも、今後の理美容業界に不可欠であると思うのですが、皆さんは、どう思いますか?

では。