理容師カフェ‐小さな理容室の販促物語‐

家族経営の理容室が日々、行なっているちょっとした宣伝事例を情報共有します。

理美容師教育

先週、中村文昭氏のセミナーで聞いた言葉に

「18歳までは学力で比較されるが、18歳以降は人間力で比較される」

と言う一言が印象深く残っています。

さらに「有名校を卒業した事ではなく、そこで何を学んだのか。それが大切」ともしています。


この話を理美容業界に落とし込んで考えてみますと、どうでしょうか?

国家試験合格まで、スタイリストデビューするまで、店長になるまで、

そして独立、もしくは実家のヘアサロンを引き継ぐまで。

それらのハードルに対して求められるモノ、もしくは必要なモノが微妙に違ってくると考えます。


オイラが多くの影響を受けたMaijor7(メジャーセブン)氏曰く

「自分のサロンを立ち上げたら、自店と同時に業界の繁栄も考え、行動する事は義務」

と、何かの際に書かれており、これ、非常に共感できるのです。


経営者となったからには、自分のサロンだけを考えていたら、

最終的にスタッフ不足や、業に対する価値観低下に対して何もできません。

だからこそ、同業者組合の活動が公衆衛生の保持とともに、その存在意義があります。


冒頭の中村氏の著書では

「店長は何か問題発生した際、自分が問題を解決するのではなく、

スタッフの負担を考えつつ行動を指示し、どうすれば解決できるのか、その策を考えるのが店長の役目」

「だから、一見して何も行動していないように見えながらもいつの間にか問題が解決しており、

しかもスタッフ自身がその方法に対して気が付き、実践できる環境にできるか、それが店長の仕事ではないか」

と言う内容が書かれていました。


つまり、何も動いていないにも関わらず適切な指示を出し、

解決方法を身をもって体験させる事で、次世代へと引き継ぐ事が肝要なのかな、などと常々思います。

もっと言えば、立場が変われば仕事内容や行動も変わり、だからこそ成長するのではないか、と。


オイラ、まだまだ修行中の身であり、弱冠35歳の若造ですが、

以前であれば、自分が企画を考えてどうすれば実現できるのか、そこにパワーを集中してきました。

しかし、最近では、どうやれば若手スタッフ(オイラも若手ですが)が自由に企画を立案し

そして実現できるのか、それがオイラの仕事の内容の一つとしてもあります。

もちろん、今思えば、そのような先輩諸氏の気遣いがあってこそ今のオイラがいる訳です。


理美容業界の問題点として、このようなスタンスによって違いは生じる教育区分が

まだまだ未整備なのかな、などと生意気にも感じます。

立場が変われば仕事も変わり、思考も変えなくてはなりません。

一部のメーカー主催のセミナーでは立場によって内容が分類されていますが、

それは、まだまだ少なく、当然、開催地は首都圏に集中してしまいます。


技術セミナーの重要性は痛感していますが、また違った角度からの

理美容師育成プログラムも大切だと思っています。


ホスピタリティなどの人間力向上。

スタッフ管理学。

計数管理などによる店舗運営に対する知識。

地域に溶け込むサロン経営。

一般常識。

同業者組合の必要性と存在意義。

教育方法。


東京都の理容系教育団体の集合体が、理容師を増やす為に試行錯誤していますが、

オイラは、学校教育以降の理容師育成カリキュラムの見直しこそ急務である考えています。

派手な広告を打つのではなく、もしくは技術教育の充実だけではなく、

駅前・商店街掃除や繁華街の治安防止に協力するなど、

地域に密着した活動を行なう事で、また違った結果になると思うのです。

そして、それが理容師・美容師を志す若者が増えると考えています。

業の魅力を高める方法は、案外、地味な活動の継続ではないでしょうか。


生意気書きました。申し訳ありません(土下座)。

そんな事を昼酒しながら考えている今日この頃。


嫁さんは、おたふく風邪の為、昼寝中。

では。