理容師カフェ‐小さな理容室の販促物語‐

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野球における守りの重要性とヘアサロン経営

昨日のネタに続き、楽天・野村監督の著書「敵は我にあり-上巻-」を読んでいて気が付いた話です。

読み始めて、かなりの日数が経ちますが全然進みません(汗)。

だって読む度に考える事が多いから。

本日は守りの重要性について学びました。


野球の場合、失点がない、つまり0点に抑え込めば負けないと書かれています。

確かにそうですよね。勝てなくても引き分けには持ち込めますからね。

ただし、相手に得点を与えないと言う事は生半可ではなく、

投手が投げる配球は元より、打者の狙い球を察知して

データに基づく守備位置に対して、変化を加えていきます。


もちろん、それだけではなく風向きや投手の調子、点差や状況なども判断材料になると書かれています。

しかも、それらを判断して指示を出すのは監督だけではなく、

捕手による判断が重要であるともしています。


投手に気持良く投げさせるためにマウンド以外でも気を使い

気分良くさせる心遣いも、その仕事の一環であるのが捕手。

だからこそ、守備の要、もしくは女房役とも言われます。

監督が察知できない打者や投手の雰囲気を直接感じ、そして打開策を考え、

野手に指示を送るのも捕手の仕事。


そこで、この発想をヘアサロン経営に落とし込んで考えてみました。

監督は経営者、投手はスタイリスト、そして捕手をフロントもしくはレセプションとしてみるとどうでしょうか?


とりあえず、野球の試合の失点と失客、得点と新規客獲得とします。

失客数よりも新規客が多くなれば、当面は勝利する事になりますが、

毎回、失点が多ければ、それ以上の得点がない事には勝てません。

失点0、得点0であれば引き分け、サロン経営では現状維持となります。


であれば、野球のセオリー、前述の通り失点を0点に抑えれば、

たとえ得点が出来なくとも、負ける事(減収)はなく少なくとも現状維持は可能となります。

いささか消極的な考え方であると思われる方も多いと思いますが、

オイラは好きです、この発想。


1点の得点(1人の新規客)でも失点(失客)を0点にすれば、

野球と違い、サロン経営の場合は次の試合(月間売上)に繰越されるからです。

簡単に表現すると、再来店に繋がるとなります。

そこが野球の試合とヘアサロン経営の大きな違いでもあります。


では、失点を0点にする為にはどうすれば良いのか。

守備の要である捕手的立場のフロントやレセプションが重要になる事は明白。

打者(新規客)の狙い球(リクエストや潜在ニーズ)を肌で感じ、

守備位置(アシスタントなどへの接客内容指示)を決め、

投手の配給(カウンセリングの際のポイントやキーワード)を考え伝える。


そこには当然、毎日変化する風向き(流行・季節感)、

得点差(来店回数による提案方法の変化)も考慮に入れたサインを投手(スタイリスト)に送ります。


監督の代役、つまり前線指揮官である捕手を育てるには少なくとも5年はかかる。

そのように書かれていますが、フロントやレセプションにも同様の事が言えると思うのです。

であれば、手の空いた新人スタッフがフロントやレセプションを担うサロンは、

経験の少ない捕手たちが、毎日入れ替わり立ち替わり試合に出場する事になり、

細かい守備位置や配球の指示、得点差によるサインを投手に送る事は

通常であれば不可能に近くなります。


野手(スタッフ)は好き勝手に守備位置に付き、

投手(スタイリスト)は捕手の配給に対して首を横に振り、自分が投げたい球種を投げるでしょう(カウンセリングミス)。

捕手の捕球ミスにより、振り逃げや盗塁を許し(小さなストレスの積み重ね)、

投手がイライラして四球や死球を行なってしまい、

それが守備時間を長くしてしまいマウンドの雰囲気が悪くなります(サロンの空気感悪化)。


このように考えてみますと、サロンにおける捕手の役割は、かなり大きいと思ったのはオイラだけでしょうか?

野村監督の本から、色々学ぶべき点が見えてきます。


余談ではありますが、この考え方は夫婦二人の小型サロンでも充分活用できると思います。

奥様がフロント・レセプションの役割を果たして、旦那さまに伝える。

当家に限らず、どこの家庭でも実権を握っているのは、何だかんだ言って奥様なのですから(滝汗)。

では。