理容師カフェ‐小さな理容室の販促物語‐

家族経営の理容室が日々、行なっているちょっとした宣伝事例を情報共有します。

理美容師を増やすためには

週末になりますと、車で15分程度の距離に住んでいる甥っ子達(10歳と5歳)が、遊びにやってきます。

金曜日の夜から日曜日まで、お泊りと言うケースも少なくありません。

その甥っ子達と接していると、ある事に気が付きます。

子供は大人の行動を見て、マネすると言う事に。


5年前位でしょうか。

結婚する前の嫁と甥っ子の長男とラーメンを食べた時ですが、

当時は、器に口を付けてフォークで麺を流し込むと言う食べ方をしている甥っ子に対して、

ハシで麺を取り、フーフーしながらズルズル~っと一気にすするオイラ。

すると後日、同じくラーメンを甥っ子達と食べていると、フォークではなくハシを使いながら

スムーズではないですが、ズルズル食べているんです。

ちゃんと、大人の行動を見て勉強しているんですね。


ヘアサロンを取材させてもらっていますと、時折、経営者のイメージがスタッフの行動や考え方、

もしくはサロンの雰囲気に反映されていると思う事があります。

個性的な経営者の場合、そのスタッフも、なんとなく似たような感じだったり、

店内POPやインテリアなどからも、どことなく個性的な印象を受けたりします。

ノリが同じ。一言で表現すると、そうなります。

となれば、子は親の鏡ではありませんが、サロンやスタッフは経営者の鏡とも考えられないでしょうか?


夢を与える講演家の福島正伸氏曰く、何かの物事に対して夢中で取り組んでいる大人たちが、

一定の成果をあげて抱き合ったり、感激している姿を見ると、その行動に対して興味を抱くと言います。

端的に表現すると、サッカーの試合です。

試合を行ないゴールを決めて勝つ。そして選手同士が抱き合いながら、喜ぶ。

この光景を目の当たりにした子供は、サッカー選手に憧れるケースが多くなると言うパターンですね。


理美容業界、特に理容業界が抱える問題として、後継者不足が挙げられています。

そして、理容業界全体を通じて、様々な取り組みを行なっていますが、

もしかしましたら、理容師の親が子供がいる時に、仕事に対する不満や不安などを話しているからこそ、

理容師と言う職業に対して負のイメージが先行し、結果、他の業種に就職するのではないでしょうか。

実家の理容店を継いでいないオイラが、このように偉そうな事を書くのは恥ずかしい限りですが、

根幹は、そこにあると考えています。


冒頭の甥っ子達がオイラの行動を見てマネしているように、子供達は想像以上に親を観察していると思います。

これはサロンのスタッフも一緒で、経営者の行動は常に見られていると考えても不思議ではありません。

さらに言えば、お客さまも皆様の言動や仕草を見ているとも考えられます。

楽しそうに仕事をしている姿、表情、仕草などから、理美容師に憧れるケースも少なくなく、

であれば、理美容師一人ひとりが意識する事で、業界人口の減少に対する歯止めが出来るのではないでしょうか。


と、書いていましたら10年位前に弊誌の撮影を通じて、知り合った高校生のモデルさんの事を思い出しました。

最初は「体育の先生になるのが夢」と言っていましたが、撮影を通じて何度か会っているうちに

「雑誌の編集者も面白そうかも」と話してくれました。

今になって思えば、その時に雑誌編集者、もっと言えば弊社の仕事の面白さについて語っていれば

もしかしましたら、今頃、一緒に仕事をしていたかもしれません。

まだまだ修行が足りませんねオイラ。


子供が跡を継がない。

スタッフがすぐに退職してしまう。

新人が入ってこない。

これら諸問題の解決の糸口の一つに、理美容師の言動や行動も大きく影響していると思うのです。

そんな事をツラツラと考えている昼下がり。

さて、ビールをもう一本飲もうかなぁ。。。

では。