本日は、日本ロレアル社ビジネスエディケーション主催の、経営管理学入門セミナーを取材しました。
講師は、古田土(土に`)公認会計士事務所所長の古田土 満所長。
オイラ、ことのほか計数管理が苦手で、途中で睡魔に襲われないように、
超激辛ガムを購入して臨んだのですが、まったく無意味でした。
わかりやすいのです。もの凄く。
古田土講師は「利益って何だと思います?」と受講生に問いかけつつ、このように教えてくれます。
「社員を守るためのコストです」と。
そのように教えてくれると、数字との距離感が何となく縮まりませんか?
だからこそ、利益はすべてを分配するのではなく、不測の事態に備えてストックしておく必要性があり、
その点を社員にも説明すると理解が得られるとも付け足します。
さらに、利益を生むために何が必要なのか、そこを自発的に考える習慣が身に付くとも話してくれました。
続けて「人件費比率が高い場合、社員の収入が高いケースがほとんど」とも語ります。
今までは、いかにして人件費比率を低くするのか、そう考えるのが常識であると勘違いしていましたが、
古田土氏の話を聞く限り、どうも違います。
経常利益を得て、人件費(給料)を高くするには、どうすべきか。
それは粗利益を高くする必要があり、そのためには売上を高める必要性が生じます。
そして、売上を高めるにはどうするのか。
そのように考えると、お客さまの数を増やして、来店頻度を短縮させると言う発想になります。
となれば、今、目の前にいるお客さまに満足してもらい、次回来店につなげ、
さらには、口コミ効果を狙う事が必要となります。
このようにして、儲かる仕組みを社員全員が共有する事こそが、繁盛に繋がると説明されます。
この一連の過程を、経営者と社員が全員で考えるからこそ、来年の目標売上が設定されるとも言います。
前年度比120%アップ! それだけではないのです。
どうして、その数字なのか、そこを全員で考えると言うのです。
「人件費率が高い=悪い」のではなく、高める為に何をすべきか。
そして、社員を守るためのコストである利益もストックするのは、どうすべきなのか。
その点を明確にする事が最終的に、日々のサロンワークに影響してくるとも古田土氏は語ります。
その他にも「利益を出す為に借金をする」「利益が社員を幸せにする」
「儲けるには限度があり、儲かる世界は無限」「儲かっている事と、お金が残る事は違う」
このような名言が数多く聞けました。
その上で、損益分岐点比率、労働分配比率の計算方法が説明されますから、
なぜその数字が必要なのか、その点が明確になることで頭の中にドンドン入ってきます。
余談ではありますが、古田土事務所では給料は振込ではなく手渡し。
「社員の毎月の給料はお客さまから、経営者の給料は社員からもらうモノ。
だから、社員に対して感謝の想いを伝えながら直接手渡ししています」と、その理由を話します。
「賞与は経営者の努力の賜物。言い換えれば、経営者の能力次第で金額が変わります」。
古田土氏は、経営者の能力を見極めるバロメーターとして、そのように語ってくれました。
長文になると読みにくいため、ここでは、この辺で省略させていただきますが、
今セミナーでは、一言一句が非常に重く感じ、そして数字に対する接し方が変わりました。
以前、経理マンの友人にこんな事を言われたのを思い出しました。
「数字は面白いよ」と。
ほんの少し理解できた気がします。
そして、本当の面白さを感じる為に、今後も数字の勉強に取り組みたいと痛感したのはオイラだけでしょうか?
では。
古田土公認会計士事務所
http://www.kodato.com/