以前、書いたかもしれないが、弊社の近くに長谷川商店という花火屋さんがある。
ここ、ちょっと有名で、いろんな花火が売っている。
昼休みを利用して、行ってみると、多くの大学生たちで賑わっていた。
オイラの親戚で商売をしている叔父がいて、くじ引きの景品にしたいと頼まれ、
ネタ系(おもしろい)花火を中心に購入しようと考えていた。
当然、予算があり、花火一つひとつを手にとって値段と共に吟味するのが面倒だった。
それと、最近の花火は、色んな種類があり見ているだけでも楽しい反面、
どれを選んで良いのか、正直、わからない。
なので、目が合ったスタッフに頼んで、適当に選んでもらうことにした。
使用用途と予算を説明すると、こちらの意図にあう花火を選んでくれる。
ふと、スタッフの胸元を見ると「花火コーディネーター」と書かれたバッジがある。
なるほど。この店が繁盛している理由が、なんとなく理解できた。
他のスタッフの会話を聞いていると、花火の性能もさることながら、
花火を行なうシチュエーションを聞き出し、それに見合った花火を提案し、
さらに、火の付け方などの遊び方、一つの花火に対して、相性の良い別の花火の提案まで行なっている。
お客さんの頭の中は、すでに花火で楽しんでいる光景がイメージされているだろう。
オイラの場合も「その叔父さんの商店は、郊外ですか? それとも都心?」
と聞かれ、場所に見合った大きさの打ち上げ花火などを提案された。
さらに「一等賞の商品がこれで、二等賞は、これが良いかもしれませんね」ともアドバイスをくれる。
この長谷川商店の売り物は花火であることは間違いないが、花火を買う際にイメージする光景、
オイラの場合だと、叔父さんのお店で行なうくじ引きの景品で、子供達が喜ぶ笑顔を想像する、
その楽しさが商品であると気が付いたのだ。
付加価値向上という言葉があるが、この長谷川商店の取り組みを見る限り、
本価値が花火そのもので、付加価値は、お客さんに楽しんでもらう光景を知ってもらう事となる。
もしかしたら、双方は逆かもしれない。
どちらにしても、本価値と付加価値が共に連動することで、モノの価値が向上したという印象を強く受けた。
ヘアサロン経営者から良く聞こえる言葉に、付加価値向上という語句がある。
それは、なにも新たなメニュー提案や、商品の販売だけではなく、
スタイリングやシャンプーの方法を知ってもらうことも、付加価値向上につながるのではないだろうか。
などと強引にまとめてみる今日この頃。
では。