つい最近、全日本理美容健康保険組合を取材した。
ここ数年、理美容業界で話題になっている社会保険についてだ。
只今、編集作業を行なっているサロンオーナー8月号は、理美容学校と人材確保が大きなテーマ。
「ヘアサロンが法人であれば、スタッフを雇用する際、社会保険の加入は必須」
と、取材に協力してくれた方は話す。
現段階では法人のヘアサロンの20%程度しか加入していないのが現状。
くしくも、20%のヘアサロンが業界全体の売上げの80%を占めていると言われているが、
その20%のサロンの多くが、社会保険に加入しているとも語る。
「経営者のお金の使い方次第で、社会保険加入に使えるお金は生まれると思うのです」と。
要は、お金をスタッフもしくはサロンに使うのか、経営者個人に使うのか、その違いである。
法人であれば社会保険の加入が義務付けられるが、個人経営にすると、それはない。
「社会保険の諸費用を回避するがために、法人経営から個人経営に変えようとする方がいますが、
法人経営のメリットなどを考えると、全体的にみると、大きな差はありません」とも話す。
むしろ、今後の求人を考えているのであれば、社会保険の加入は人材確保のうえで、大きなメリットを生む。
「理美容学生や、その親も社会保険の知識は豊富です。
ですから、スタッフ教育マニュアルの充実と共に、社会保険の加入は、
学生がサロンを選ぶ際の、大きな基準になっているのも事実なのです」。
最後に、取材に協力してくれた方は、このように話す。
「職業の社会的地位向上を考えるのであれば、法人経営の社会保険未加入率は大きな足かせとなる」と。
全日本理美容健康保険組合では、理美容業界の社会保険についての相談を受け付けており、
行政側ではなく、あくまでも理美容業界側の立場に立ったアドバイスが無料で受けられる。
全日本理美容健康保険組合
http://www.ribi-kenpo.com/