昨日は店舗開業サポートbh(ビーエイチ)と言う会社を取材した。
この会社、一言で説明すると依頼者(理美容師)と施工会社の中間に立って、
双方の意思の疎通(そつう)を良くすると言うのが、主な業務内容。
もっと突っ込んで言えば、依頼者・施工会社・bhが共に適度な緊張感を持ちつつ、
適正価格でトラブルを未然に防ぐ、と言う事になる。
依頼者が悪徳施工業者に騙されないように、施工業者は適正価格で行なう事で信頼を得る。
そのためにbhが、経験とノウハウを提供するのだ。
さて、そのbh代表者。
かなり面白いと表現したら失礼かもしれないが、芯に熱さを持ちつつも決してクドくない、
それでいて、人を惹き付ける。
そのような印象を受けた。
「施工業者を敵にするのではなく、適正価格で依頼主の満足度を高め、それが施工業者の評判にもつながる」
代表者は、そう語る。
施工業者が計算した見積書に対して、依頼主のコンセプトがブレない極限まで諸費用を圧縮する。
当然、そこには依頼主が妥協(だきょう)する点も発生してくるが、
予算と依頼主の身の丈から、削る所と残す所を判断し施工業者と折衝する。
見積書を前にして依頼主と施工業者が打ち合わせを行なう際に多いのが、
「とりあえず、この金額から200万円安くならない?」との依頼主の注文に対して、
「わかりました。200万円勉強します」と施工業者が応える状況。
これ、ザックリし過ぎて非常に危険。
元々、200万円上乗せした金額の提示であったら、適性価格ではなくなるからだ。
それに対して、bhのやり方は見積書の項目を一つひとつチェックし、原材料の見直しと提案を行ない、
依頼主の予算まで、不必要な項目を削って行く。
プロの視線で。
「1円単位まで圧縮しますが、それは経営者にとって絶対に必要な事なのです」と、bh代表。
その1円が積もり積もって10万円になれば、客待ちのソファーが購入できたり、
または運転資金にまわす事ができるのだ。
bh代表者は言う。
「第一として、出店後に、いくら利益が出るのか」
「その次に、いくら集める事ができるのか」
「最後に、いくら使えるのか」
この三原則を理解していないヘアサロン経営者は多い。
特に、第一の項目。
新規出店に掛かる諸費用と、融資額ばかり気にして、一番大切な事である
「出店後に、いくら利益がでるのか」
この点を考えないと、出店する意味がない。
金融機関だけではなく、親兄弟や親戚から借金して作ったヘアサロンが、
返済もしないうちに閉店したら、多く人達が被害者となる。
もちろん、経営者自身もだ。
そのような悲惨な状況を防ぐのがbhの役目であるとも述べる。
ヘアサロン経営者として不適格な素質に聞いてみると「自分で決断できない人」と即答される。
人の話を聞く事は良いが、流されてしまったら終わり。
誰に・何を売りたいのか。
地域で、どのような貢献ができるか。
自店もしくは自分の強みは何か。
確固たるビジョンやコンセプトがあり、自分に不足しているスキルは専門家に頼る。
だが、最終決断は自分で行なう。
これが出来ない経営者予備軍は、新規出店を行なわない方が幸せなのかもしれない。
ある統計では、100件あるヘアサロンが、10年間で成長・繁栄している確率は5%に過ぎないと出ている。
これはあくまでも、平均値であるため信憑性に欠ける。
しかしながら、非常に少なすぎる数字である事は理解して欲しい。
それだけ、ヘアサロンの新規出店はリスクが伴(ともな)うのである。
では。
bh
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