理容師カフェ‐小さな理容室の販促物語‐

家族経営の理容室が日々、行なっているちょっとした宣伝事例を情報共有します。

共に勝つと言う発想

居酒屋甲子園と言うイベントがある。

全国各地の人気の居酒屋に覆面調査員がお客として来店し、

スタッフの気配り心配りや雰囲気などの調査結果から、

上位5店舗がファイナルステージに進みプレゼンを行なうと言う流れだ。

さて、居酒屋甲子園のHPを何気なく見ていると、こんな文章が目に入る。

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外食産業の市場規模は、1997年をピークに減少の一途を辿り、

2004年度の市場規模は、24兆4,738万円にまで減少しています。

こうした中、居酒屋を経営する若手経営者が集まり、

「居酒屋が日本を元気にする!」という理念の元、

NPO法人 居酒屋甲子園」を発足しました。

当団体は、飲食業界の競争社会のなかで「自分だけが勝つ」という、

これまであたりまえとされていた価値観を捨て、

居酒屋という業態を軸に「共に勝つ」、ひいては「飲食業界を元気にする」、

そして「日本を元気にする」ことを目標に掲げ、活動をしていきます。

居酒屋甲子園発足のお知らせ】より抜粋
http://www.izako.org/2006/2006/index.html

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この発想は、理美容業界にも必要だと思う。

もちろん、理容組合や美容組合が、それに該当している事は充分承知している。

が、どうしても、業界内だけ、もしくは組合員のみの発展が第一にあるように思えてならない。

理容室や美容室を介した国民生活の衛生管理と向上が組合の存在意義ではあるが、

やはり、理美容業を通じて「日本を元気にする」もしくは「日本を美しくする」

と言う大きいビジョンも掲げて欲しい。

その大きなビジョンの元に、自分だけが勝つと言う発想から、

共に勝つと言う考えの先に、業界の発展があると常々思う。


机上の空論であるとの御指摘を受ける覚悟で書くが、

近隣店鋪同士で、技術はもとより接客サービスなどを向上させつつ、

各店鋪が独自の個性を活かした経営を行なうことで、

レベルの高いヘアサロンが集まるエリアと評判になるとも考えられる。

成功事例を全員で共有して、それが、さならる成功事例を生み出せるからだ。


美容室の数だけが多い原宿や青山ではなく、

本当の意味での、つまり技術やサービスなどを含めた理美容レベルが高いエリアを自分達で作れば、

それこそ集客に繋がり、なによりも優秀な理美容師が集まり、さらなる発展を期待できる。

そのエリアの輪を、どんどん大きくすれば日本の理美容レベルが向上すると思う。

もちろん、共に勝つためには、日々勉強することが必要であり、それが大前提になるが、

それは、どの職種でも一緒ではないか。

何よりも、自分だけが勝つには、限界がある。


そのように考えると、同業者組合の意義は大きい。

共に勝つと言うキーワードから、そのような事を感じた。

では。