理容師カフェ‐小さな理容室の販促物語‐

家族経営の理容室が日々、行なっているちょっとした宣伝事例を情報共有します。

ネイル業界について

本日、あるネイルサロン経営者を取材した。

ネイルエキスポの来場者数(2日間で3万9千人来場/主催者発表)からも窺い知れる通り、

近年流行のネイルに注目し、ヘアサロン経営でも取り組む事ができないかと言うスタンスで、取材を進めている。

その一環として、ネイルサロン専門店では、どのようにして集客や顧客管理を行なっているのか、

ネイル業界事情に疎いにも関わらず、色々と聞いてみた。

取材にご協力いただいた経営者は、とても親切な方で、素人じみたオイラの質問に対しても、

笑顔で丁寧に応えてくれた。


で、諸々の話を聞いた感想では、ネイル業界は理美容業界に似ていると言う事。

正確には、過去の美容業界と言った方が良いかもしれない。

と言うのは、まだまだ技術志向が強く、アーティスティックなイメージが先行しており、

コンテストやモード的な作品制作を好むネイリストが多い事から、そのように考えに辿り着いた。

その理由として、ネイリストの成功事例がコンテストによる優勝、

もしくは、雑誌撮影によるネイルを担当したと言うケースしかないからだ。

ネイルサロン経営による、成功者がまだまだ少ないと言う事。


これには複線がある。

ネイリスト人口が増加傾向にあるにも関わらず、ネイルスクールは多いがネイルサロンが少ない。

結果として、どうしても就職先が限定されてしまい、ネイルサロン経営者の買い手市場となる。

となると、ネイルサロンの労働条件は劣悪になり、ごく一部のネイリストしか安定した収入を得られなくなる。

働けないネイリストは、自宅を改造してネイルサロンをオープンするか、

兼業ネイリストの道を選択せざるをえない。

ネイルサロンの現場を知らないで、独立開業する事は、理美容学校卒業後に経営者になる事と同じ。

顧客もいなければ、経験もない、マネジメント知識も少ない。

となると、目線の先は…技術志向になる。

だからこそ、カルチャー分野から脱却できないのかもしれない。

これらは、あくまでもネイル業界素人の、オイラの勝手な想像である。


が、反面、まだまだ発展途上の業界であるとも受け取れはしないだろうか。

男性ネイリストも微弱ながらも増えつつある。

しかも、美と健康と言う切り口から考えても、ネイル業界は今後の社会ニーズに必要な業界かと思われる。

以前、理美容学校の学園祭でハンドマッサージを受けた時、かなり気持ち良かった事は鮮明に覚えている。

それと、理美容師と違い、手を触ったまま長時間に渡って接客する職業は、ネイリスト以外に数少ない。


そのような観点から考えると、ネイル業界は問題は多いかも知れないが、面白いかもしれない。

では。