理容師カフェ‐小さな理容室の販促物語‐

家族経営の理容室が日々、行なっているちょっとした宣伝事例を情報共有します。

理美容業界と飲食業界

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昨日の投稿の続き。

「お店の魅力を引き出す魔法の仕掛け~客を惹きつける店舗つくり~」の後は、

「もっと頼みたくなるメニュー、また来たくなる雰囲気つくり」と題した飲食店を対象とした集客セミナー。

講師はフードコンサルタントの大久保一彦氏。

大久保氏は、とんかつ新宿さぼてんの多店舗化に伴いノウハウを構築・実践し、

多くの飲食店のコンサルタント業務に携わる。

自称、飲食店のお医者さん。


理美容業界と飲食業界では、経営環境や事情は違うが商売の基本は一緒。

セミナーでも多くの事が学べた。


飲食業界は成熟期を過ぎ、安定期を迎えていると分析する大久保氏。

となると、商圏が小さくなる小商圏化へと移行するとも付け加える。

小商圏化になると、どうなるのか。

それは、間違った集客を行なうと、店舗経営にも大きく影響をすると大久保氏は語る。

だからこそ、来店しやすい客層を集客するのではなく、

来店しにくい客層を引き込む事に知恵を絞るべきであると持論を述べる。

その理由は、こうだ。

来店しやすい客層は、同業他社へも簡単に来店しやすい。

つまり、浮気しやすい客層を集客しても、それは一時的な結果に過ぎず、

長期的視野から考えると、浮気しにくい客層の心をガッチリ掴(つかむ)む事が、

優良顧客の数を増やす事につながる、としている。


集客の最終目標は、優良顧客数の増加である事を考えれば、その理屈が納得できる。

では、来店しにくい客層を増やすには、どうしたら良いのか。

その一環として大久保氏は次のようにアドバイスを贈る。

「新しい文化を定着させる事が重要だ」と。

これを理美容業界に落とし込んで考えると、エステシェービングが根付いていない商圏であれば、

長時間かけてアピールする方法が効果的と読み取れないだろうか。

それは、エリアで浸透しているメニューや流行に流される事も一つの戦略であるが、

新しいモノを提案する事で、また違った結果が生まれる、とも受け取れる。

偶然にも今晩、伊勢丹メンズ館の軌跡がテレビで放送されていた。


また、飲食店の店頭にあるメニュー表。

定番メニューと日替わりメニュー。

双方の掲載方法によっても、お客さまに与える印象は違ってくる。

新規客を多く集客したいのであれば、その店の定番・売れ筋メニューを大きく載せる事が効果的であり、

逆に固定客を呼び込みたいのであれば、日替わりメニューを大きくアピールし、

目新しさを前面に打ち出す事がセオリーであると話す。

その理由としては、新規のお客さまには、まずはお店の個性を知ってもらう。

知ってもらうには定番・売れ筋メニューの提案が、お客さまの心へダイレクトにメッセージが届く。

逆に、固定客には飽きる事を避けるために、日替わりメニューを通じたメニュー提案が、

これまたお客の心へダイレクトにメッセージが届くとしている。

この考え方も理美容業界と通じる所がある。

新規客の集客がテーマなのか、それともリピート率を高める事が目的なのか。

そこがハッキリ決まっていないと、リーフやDMの内容も決められないと考える。


異業種の集客や経営に対する考え方は、理美容業界に落とし込むことで、

また違った物の見方が生まれる事を再確認した。

では。