ある美容室の人と飲んだ時の事だ。
こんな事を言う。
「ヘアカラー剤のムダをなくす方法があるんです」
その美容室は青山にあり、理美容師ならば一度は聞いた事があると思う。
当然、ヘアカラーを行なうお客も多い。
で、ムダをなくす方法として何を行なったのかと言うと
「塗布後に残ったカラー剤を、一つのバケツに捨てるんです」と、その美容室の人はサラリと話す。
椅子台数が多いため、当然、次から次へと、残ったカラー剤がバケツに捨てられる。
そして、営業終了後。
バケツを見ると、物凄い量のカラー剤が捨てられており、スタッフ一同、唖然(あぜん)とする。
使用していないカラー剤、何本分なのかを計算するスタッフも出てくる。
ムダを実際に目で見て、意識してもらう方法だ。
その後、その美容室ではスタッフ達が自主的に解決策を考え、
ヘアカラー剤を調合する際には、10グラム単位から1グラム単位で計算する事となった。
「何が、どの位ムダなのか。スタッフ一人ひとりが実際に目で見ることで実感するんですね」
と、その美容室の人は笑いながら話してくれた。
なるほど、バケツ一つでムダが解消されるのか。
では。