縮毛矯正専門店を取材した際、そこの経営者が、こんな事を言う。
「来店頻度を下げるための工夫をしています」と。
理由は、こうだ。
来店頻度を下げる反面、新規客を取り込み、総客数を上げる。
総客数を上げる事で、口コミが広がる確率が高まる。
50人の総客と100人の総客。その差は2倍。
だから、顧客の来店頻度を下げてまで、新規客を取り組む事を優先するのだ。
また、顧客に対しては「じらす」ことで、来店時に感動する確率が高くなる。
入荷待ちの話題の商品が、やっと手に入った時に感動する事と同じ。
顧客が感動すれば、口コミになる確率も高まる、とも付け加える。
ただし、この戦略には一つ大きな柱が必要だとも言う。
それは、確固たる強みがある事。
近隣同業者にはない、強み。
それが無い事には、話にならない。
この話をしてくれた縮毛矯正専門店の強みは、もちろん縮毛矯正が売り。
売りがあるからこそ、来店頻度を下げる方法が生きてくるのだ。
口コミ効果を期待する事は結構だが、そこには戦略的要素が必要不可欠である事を痛感した。