理容師カフェ‐小さな理容室の販促物語‐

家族経営の理容室が日々、行なっているちょっとした宣伝事例を情報共有します。

ある理容学校の、おもひで②

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「ドライヤー」

理容学校では演習と言う授業があった。


まぁ、今現在でもあるとは思うのだが、

要は校内にあるヘアサロンで、来店されたお客さまのカットを学生たちが行なう授業。


勿論、学生がカットしたあとは

担当教諭が修正を加え、虎刈りで終わる事はない。


利益追求が目的ではないため、料金は安価。

そのため、近隣の大学生などが多く来店され、私も下手くそながら

演習の授業ではカットを行なっていた。


この演習室は、確か20台ほどの理容椅子があり

バックヤードには椅子一台ごとの電源スイッチがあった。


NO1というシールが貼ってある電源のスイッチをOFFにすることで

椅子番号NO1の電源が切れる、という感じ。


そこで、あることを思いつく。


バックヤードから、施術スペースは見れるので

友達がドライヤーを使用して

お客さまのスタイリングを行なっている際、スイッチをOFFにするのだ。


すると当然、その友人が使っているドライヤーは動かなくなる。


友人「あれ、なんだろう?」と言いながらドライヤーを見る。

すると、すかさずスイッチをONにする私。


ブオォォォ~ンと動き出すドライヤーを片手に

またスタイリングに戻る友人。


が、お客さまの髪にドライヤーの熱が当たる瞬間

またまた電源のスイッチをOFFに。


首を傾げながら、再びドライヤーを叩く友人。

もちろん、すかさずスイッチON。


ブオォォォ~ンと元気良く熱風を発するドライヤー君。

再度、スタイリングに入る友人。

そこで、スイッチOFF。


ここまで来ると、お客さまも笑っている。


「なんか変ですよねぇ」などとお客さまに話し掛ける友人。

すかさずスイッチON。

ブオォォォォン~とドライヤー君。


「あっ、動いた動いた!」と大喜びする友人とお客さん。

で、髪にあてるとスイッチOFF。


友人とお客さんがドライヤーを見た瞬間、スイッチON。

で、友人の手が少し動くとスイッチOFF。


ここで友人は、隣のクラスメイトにドライヤーを借りる交渉を始める。


だが、借りたドライヤーでスタイリングを行なった瞬間、スイッチOFF。

ドライヤーを見ると、スイッチON。


もう、ここまで来ると、お客さんは大爆笑。


友人が、一歩動く度にスイッチがOFFになったりONになったりする。

諦めかけた仕草をすると、ちょっとの間、スイッチON。


半信半疑でドライヤーを凝視する友人。

そーっと、ドライヤーが揺れないように姿勢を保ちながら

ケルトンブラシを手に取った瞬間、スイッチOFF。


ここで、周囲のクラスメイトがバックヤードの私と

友人を半笑いで見ており、見事にバレてしまった。


こんな事ばかり行なってた理容学校時代。

良い子の理容学校生は、絶対にマネをしないように。。。