理容師カフェ‐小さな理容室の販促物語‐

家族経営の理容室が日々、行なっているちょっとした宣伝事例を情報共有します。

あなたの店に忍び寄る税務署員第九話

すんません。

第8話の最後、私、ウソつきました。

別段、衝撃的な展開にはなりません(汗)。

ごめんなさい。

と言う事で、第9話がスタートします。


――しばし、カルテを見続ける私――

私「これは、あれですね」

スレンダー「???」

私「うちでは三ヶ月おきにキャンペーンを企画しているんです。ちょうど、季節の変わりめに。

新規客獲得のために割引きをするのですが、同時に顧客の皆さまにも、

何%オフみたいな形で還元させてもらっています。

そのときに来店されたから、従来よりも、安くなっているんですよ」

スレンダー「それを証明するのは、あるのですか?(疑いの眼差し)」

私「…(汗)。ちょ、ちょっと、探してきますね」


数分後


私「ありました、ありました。これがこの間企画したキャンペーンのチラシとDMです。

このカルテのお客さまの場合ですと、ほら、このチラシの日付とカルテに記入されている日付、

同じではないですか。金額の方も見てください。割引き%も計算すると同じですよね(ガッツポーズ)」

スレンダー「チッ。・・・そうですね」

ジーン「このカルテのお客さまは、来店されるたびに金額が違いますが、これは、どういう意味ですか?」

私「これは金額の横にトリートメントって書いてありますよね。別の金額のところには、

カラーって書いてあるじゃないですか。これはつまり、このお客さまの場合、

毎回違う技術をリクエストされますので金額が違ってくるんです」

ジーン「な、なるほどね。・・・チッ」

つづく


第9話チェックポイント

カルテのチェックの際に見られる場所は、当然、お客さまの支払い額と日付。

支払額に関してバラつきがある場合、指摘されるケースがある。

これは、キャンペーンやポイント還元による割引きということを説明しても、納得されない場合がある。

そのようなときは、実際に使用したチラシ、DMなどを見せるのが効果的である。

もしかしたら、使用済みのチラシ、DMを捨ててはいないだろうか。

だとしたら、次回のキャンペーンからは、税務調査に備えて2・3部は保存しておくべきだろう。

ここで、明確な答えが得られないと、税務署員たちはカルテを全部持ち帰り、調査を行なうのである。

税務署員たちがコイツは怪しい、と判断したからだ。

そして、税務署に持ち帰り、じっくり時間をかけて、何月何日、

誰がどのくらい支払ったのかなどを詳細に調べ上げるのである。

そのような場合は、かならずと言って良いほど、追徴課税の対象となるので、覚悟が必要だろう。

つまり、最大のポイントはカルテを持ち帰らせないことだ。

そのためにも、税務署員の質問にも的確に答えられるように、

証拠となるものをそろえておく必要があるのである。