こんな話を聞いた事があります。
戦時における優秀な指揮官は、進む先の前方で大きな爆発音が発生した際、
斥候(せっこう/見に行って確かめる人)を出すと同時に
逆の方向、つまり後方にも斥候を出して、逃げ道を確保すると言います。
逃げ道と言えば、1000円カットの●Bハウス。
この会社も顧客に対して逃げ道を、ちゃんと用意しています。
「時間がなくて、しょうがなく行っている」と。
価格の魅力以上に、早さと言う逃げ道なんですね。
12月10日発売のサロンオーナー1月号は、年間経営計画を特集テーマとしていますが、
約3年前に姉妹紙PROF-RIKEI(プロフ・リケイ)と言う雑誌を担当していた時
当時はRIKEI-理容と経営-と言う雑誌名でしたが、
理容室と美容室を経営している方から、こんな話を教えていただきました。
「年間経営計画を立てる際、キャンペーンを考えると思うが、逃げ道も考えないとダメ」と。
この経営者曰く、本格的にキャンペーンを行なう前段階で試験的に取り組むと言います。
「1~2月の期間限定! ヘッドスパキャンペーン」
「3月だけのお楽しみ トリートメントキャンペーン」
とまぁ、こんな感じですが、期間を限定するメリットとしては
好評でしたら「多くのお客さまからリクエストがあったから」
もしくはストレートに「好評につき期間延長」とすれば、おさまりが良く
逆に思った以上の成果が得られなかった場合は、
当初のキャンペーン期間が過ぎれば、一旦やめて新しい取り組みにチャレンジできます。
さらに、好評だったキャンペーンについては、本格的に取り組むべく準備を行ない
そこで改めて打ち出す事も可能となります。
と言いますか、そこが本来の目的だったりします。
「行なう理由、辞める理由、継続する理由、再度本格的に行なう理由」
「それらの逃げ道が必要なんだよね」
確か、そのようなお言葉をいただきました。
施術を受ける側も提案する側にも、逃げ道って必要ではないでしょうか?
戦国時代。敵城を攻める際には、敢(あ)えて敵兵の逃げ道には兵を置かなかったと言います。
敵が逃げれば、戦力が削(そ)がれて、短期間で攻略できますからね。
「窮鼠猫(きゅうそねこ)を噛む」ではありませんが、
お客さまに何かをお勧めする際、逃げ道を用意しておくと、良いかもしれません。
もちろん、マネジメントにおける逃げ道とは、再起を図るために必要な手段であって、
最後の最後に目的を達成すれば、それは逃げ道ではなく、経験となります。
などと生意気にも考えております。
では。