理容師カフェ‐小さな理容室の販促物語‐

家族経営の理容室が日々、行なっているちょっとした宣伝事例を情報共有します。

なぜ利益を求めるのか

昨日の日記でも書きました通り、本日の内容は古田土(土に・)会計士事務所主催の経営塾についてです。

今回は年間経営計画の利益計画編。

講師は古田土 満所長です。


「ビジョンは目的であり、一言で表現するとスタッフに浸透しやすい」

「そして、ビジョンは人を動かす。未来(ビジョン)を語るとスタッフは明るくなるからね」

まず最初に、そのように語ります。


「戦略と戦術。この違いを明確にすることから考えると良い」

「戦略は商品価値が少ないが、戦術は商品価値が高い」と話すと、同事務所の顧客の例を挙げます。


「取り引き先で、順調に利益を伸ばしている会社がある」

「そこでは、社内の生産性を高める『経営サポート部』のノウハウを商品として販売したところ、好評を得ている」

「当初は自社内だけを対象としていたが、目先を変えたところ、付加価値となり収益につながった」

このように、自社(自店)の商品は何か、その見極めがポイントと説明します。


理美容業界であれば、シャンプー方法やスタイリングなども、充分、商品価値が高い事が想像できます。

また、同業者間であれば、朝礼や終礼、スタッフ教育と管理、顧客管理方法なども、そこに含まれると思います。

年間経営計画を考える前に、自店の商品について、もう一度確認してみると良いかもしれません。


「10月中旬からの2ヶ月間に渡って、翌年の年間経営計画を練る」

「そして、12月中旬から社員にチェックしてもらい改善を繰り返す」

「このチェックと改善が必要。大まかな形があるとチェックができるから」

つまり、社員と共に年間経営計画を作り上げて行くと言います。

その際「何でそうするのか」そこを突き詰めていくと、より理解度が深まるとも語ります。


「経営計画は、いくら利益が必要なのか。その金額から考えるが基本」

「だが、会社はなぜ利益を出す必要があるのか」

「そこを考えると、社員を守る為。取り引き先を守る為。お客さまを守る為である事が理解できる」

だからこそ、借入金があるのであれば、返済する為に同額が必要で、

さらに利益として借入金の同額が望ましいと言います。


「となれば、借入金の倍額の利益を生むために、人件費などの固定費から粗利額、売上と言う順番で考えていく」

「ちなみに、人件費は前年度の平均ではなく、直近の数字を参考にすると良い」

そこで行き着くのが、冒頭の戦略と戦術についてです。


「年間経営計画は大まかに決めて、月次決算で調整していく」

「だから、部門ごとにも年間経営計画を考えると、ムダや改善個所が理解しやすくなる」

「最終的には、一人ひとりに落とし込む事で、社員がより実感するのではないか」

これは集合写真を見る際に、まずは自分を探して見る事と一緒ですよね。


さらに部門共通費(社長や役員の人件費)などは各部門に割り振るのですが、

その際、部門の人数に対するバランスから考慮する理由として

「利益を生むのは社員だからね」と付け加えます。


ヘアサロン全体の年間経営計画を立て、同時に部門、つまりカットやカラー、パーマ、店販、

そして、スタッフごとの年間経営計画と言う別角度からの視点も必要である事を学びました。


「赤字でも黒字でも計画通りの結果になれば、それだけでも評価の対象になる」

「言い換えれば、計画通りになるのか否かは、経営者の能力次第」


来月の経営塾は、年間経営計画の資金計画編です。

「資金計画が見えれば、先が見える」と古田土所長が語ります。

その内容は、また紹介しますね。

今から楽しみです。

では。