理容師カフェ‐小さな理容室の販促物語‐

家族経営の理容室が日々、行なっているちょっとした宣伝事例を情報共有します。

人がモノを買うと言う事

本日、同業他社が発刊している雑誌や新聞を、色々と読んでみた。

毎月一回行なっている情報収集のためだ。

某紙に掲載されていた記事を読み、人がモノを買うと言う事について再確認した。

その記事を要約すると、次のようになる。


例えば、タバコを自動販売機で買おうと思い、小銭を入れようとしたところ、

見知らぬ人がいて「タバコを間違えて買ってしまった。

もし、この銘柄のタバコを買うのであれば、半額で良いので買ってくれないか」

このように話しかけられ、仮に購入しようと思っていた銘柄と同じタバコでも、

多くの人は躊躇(ちゅうちょ)するだろう。

そして、半額であっても見ず知らずの人から買う事は、少ない。

ただし、タバコを間違えて買ってしまった人が、近所の方で親しく付き合っている間柄なら、どうなるだろうか。

半額では申し訳ない。定価で購入したい、とも言いかねない。


この記事から人が人、もしくはショップでモノを買う際には、信頼関係が必要である事が理解できる。

なるほど。だから、日々の信頼関係構築が必要となるのだ。

しかも、信頼関係を築くためには、一日や二日では到底無理。

ヘアサロンの場合、一人のお客さまがサロンに来店してくれる回数は、多くても年間で十数回程度。

となれば、確固たる信頼関係を構築するには、どうしても長い年月が必要となってしまう。

そこで登場するのが、お手紙やメール。

近況報告や相手の状況をイメージしながら、理美容師ならではのアドバイスが書かれた内容であれば、

それだけでも、信頼関係構築に繋がる事が考えられないだろうか。

そして、それこそがDM(ダイレクトメール)の、そもそもの存在意義であるとも思われる。

ホームページやブログに関しても、内容次第では信頼関係が生まれる。


極端な話だが、初対面の人から後日、結婚届が届き捺印(なついん)して欲しい

という文面が書かれた手紙が同封されていても、よっぽどの事でない限り、事は進まない。

と言うか、むしろ逆効果になりかねない。


どちらにしても、最終的には宣伝や販促ツールであるにも関わらず、

手法はあくまでも、顧客との信頼関係作り、もしくは向上がDMが持つ意味である。


などと書いていたら、セールスの電話を受け取る。

「お得な商品があるのですが・・・」と全く知らない人から話されたのだが、

失礼ながら、思わず笑ってしまった。

信頼関係を構築する前に、モノを売ろうとする人たちは、案外多いものだ。

では。