本日は、神奈川・川崎市にある巨大ショッピングモール「ラゾーナ川崎」内にあるヘアサロンを取材。
某メーカー主催のマネジメントセミナーで知り合った方が、経営陣として運営に携わっており、
その縁で、色々とお話を聞かせていただいた。
神奈川県内に8店舗展開する同店には、コンシェルジュが存在する。
レセプション(フロント)ではなく、サロン全体を見ながら顧客に気を配るのが、その役割。
また、お客さまがスタイリストに直接いえないこと、もしくは、新規のお客さまの場合、
適任スタイリストの選定なども、職域としている。
「来店されたお客さまに対して、一番最初と一番最後に接するのがコンシェルジュです」。
取材に協力してくれた方は、そのように語る。
ちなみに、この方は美容師として研鑚を積み、その後、一旦異業種へと転進。
その間、理美容業に不足しているモノを、第三者の立場から見つめ直していたと言う。
「ホテルやレストランなどに存在して、ヘアサロンにないモノ。それがコンシェルジュなのです」
と述べると続けて
「店長と呼ばれる理美容師が、自分の顧客を担当しつつ、
果たしてサロン全体を見ていられるのか疑問が残ったからです」と、その経緯を語る。
コンシェルジュといっても専任ではなく、週3日交代で勤務する。
「ここ川崎店ではコンシェルジュと言う立場のスタッフは、違う店舗では店長として活躍しています」。
つまり、美容師としてサロンワークに従事しつつ、日によってはコンシェルジュとして活躍もするのだ。
結果、見えないことにも気が付き、さらにワンランク上の美容師へと成長するとも付け加える。
このようなシステムを構築しているヘアサロンは、おそらく限りなく少ない。
また、レセプションとの違いはなにか、そのような素朴な疑問に対しては、
「レセプション業務は膨大になり、サロン全体を管轄することは、到底不可能です。
ですから予約受付、顧客資料の整理などのフロントワークを担当するのがレセプション、
顧客対応やサロン運営を担当するのがコンシェルジュとなります」と応える。
お客さまとスタイリストとの会話の中で、カット終了後に食べるランチについて盛り上がっていると、
同ショッピングモール内の飲食店情報を調べてまとめたモノを、お見送りの際にさりげなく渡す。
と、文章で書くと、たった二行のことだが、実践するとなると、かなりの時間を要する。
がしかし「明らかにクレームの数が減少し、同時にリピート率が高まった」と言った効果も生まれている。
ヘアサロンにおけるコンシェルジュの存在は、あまりにも大きいと感じたのはオイラだけだろうか。
では。
おっと、忘れるところだった。
写真は取材中、テーブルに置かれていた一枚のカード。
よく見ると、オイラの名前と挨拶の一文が書かれている。
このような小さな感動の繰り返しが、顧客満足度を高める要因であると推察する。
と言うか、物凄く嬉しかった(照)。